研究課題/領域番号 |
02660190
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西田 周平 東京大学, 海洋研究所, 助手 (70134658)
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研究分担者 |
稲垣 正 東京大学, 海洋研究所, 教務職員 (00151572)
津田 敦 東京大学, 海洋研究所, 助手 (80217314)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 動物プランクトン / 音響生物学 / 水中音 / 感覚 |
研究概要 |
1.動物プランクトンの発生する音響情報を測定する目的で音響計測システムを組み立てた。プラスチック容器に海水を満たし、ガラス細管の先端に速乾性接着剤で固定した活きの良い動物プランクトンを収容した。ガラス細管の基部はマイクロマニピュレ-タに固定し、試料位置の微調整を行った。高感度音圧計を試料近傍に固定し動物プランクトンの付属肢の動きによって発生した音響情報を実測した。音圧計で受容した音響信号は、前置増幅装置により増幅したのちオシロスコ-プにより可視化し、デ-タレコ-ダに収録した。動物プランクトンの運動は音響記録と同時に顕徴鏡・ビデオ録画装置を用いて記録した。以上の装置を用いた予備実験では交流妨害および環境音に由来するノイズが大きく、このノイズ除法のために多くの時間を費やした。この結果、(1)試料容器と音圧計を含むユニットを完全にシ-ルドシ-トで覆い、床との間に防振材を置く、(2)測定機器の接続に全てシ-ルド線を使う、(3)シ-ルドシ-トと測定機器を直接ア-スする等の操作によりノイズが充分に軽減されることが明らかになった。以上の条件のもとでアミ類とスジエビ類について測定を試みた結果、ノイズレベルより充分に大きい音響情報を直接計測することに成功した。これら供試生物の付属肢の作動時と非作動時の音響記録のスペクトルを比較することにより周波数・波形特性が明らかとなりつつある(現在解析中)。 2.各種の音響刺激に対する動物プランクトンの反応を調べた。音響発信装置にスピ-カ-を接続し、スピ-カ-の発信盤中央にガラス管(発信子)を取り付けた。アクリル水槽に海水を満たし、発信子と供試生物を収容したのち音刺激を与え、異なる周波数(40Hzー750Hz)における走音性を観察した。走行性に勝る走音性を示す動物は観察されなかったが、カイアシ類2種でそれぞれ300ー500Hzと90ー200Hzでの活発な旋回運動が認められた。
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