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魚類脂質成分(とくにフラン酸)の生物作用物質としての利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02660205
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関北海道大学

研究代表者

太田 亨  北海道大学, 水産学部, 助教授 (20001612)

研究分担者 高木 徹  北海道大学, 水産学部, 教授 (60023016)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
キーワード海産魚 / 生殖器官 / 肝臓 / フラン酸 / ステロ-ルエステル / トリアシルグリセロ-ル / 産卵期
研究概要

1)成熟したサケの血清および生殖器官脂質のフラン酸について
魚類脂質のフラン酸は産卵期に肝臓から精巣へと移動し、精巣に多量に蓄積されることから、フラン酸が成熟期の生理と密接に関係すると推定される。フラン酸の生物作用の有無を明らかにするための基礎的な知見を得るため、成熟したサケの血清と生殖器官(雌体腔液、排卵後の卵巣組織、卵、精巣、精子および精漿)脂質におけるフラン酸の存在を調べた。血清ではフラン酸はステロ-ルエステルに約10%(総脂肪酸中)存在した。雌体腔液、排卵後の卵巣組織のスチロ-ルエステルおよび精漿中性脂質にもフラン酸が3.2ー4.5%存在した。とくに精巣トリアシルグリセロ-ルではフラン酸は総脂肪酸の42.8%を占めた。しかし、卵や精子にはフラン酸は検出されなかった。このことはフラン酸がサケの受精後の発達に対して直接的には関与せず、それよりも精巣組織の発達に関与することを示唆した。
また、サケ脂質に含まれるフラン酸として、これまで魚類脂質で確認されているものに加えて、F_2酸の異性体であるF_2'[MeF(11.3)]酸の存在を明らかにした。
2)クロガシラガレイ脂質のフラン酸について
海産魚脂質に含まれるフラン酸についての知見は少ないので、クロガシラガレイを試料として、組織や脂質成分におけるフラン酸の分布を調べた。筋肉、精巣にはフラン酸は0.3%(総脂肪酸中)以下であったが、肝臓では12.2%と高含量であった。肝臓脂質成分の中でステロ-ルエステルにフラン酸が53.1%と多量に含まれることを明らかにした。また、フラン酸の中でF_4酸が多量であることを確認した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 佐々木 茂文・太田 亨・高木 徹: "産卵回遊中のシロザケの脂質の脂肪酸組成(英文)" 日本水産学会誌. 55. 2191-2197 (1989)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 太田 亨・高木 徹: "産卵期サケ精巣脂質中のフラン酸の変動(英文)" 日本水産学会誌. 56. 153-157 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 太田 亨・高木 徹: "サケの血清および生殖器官脂質中のフラン酸(英文)" 日本水産学会誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 太田 亨・高木 徹: "クロガシラガレイ脂質のフラン酸(英文)" 日本水産学会誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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