研究課題/領域番号 |
02660267
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
雑賀 優 岩手大学, 農学部, 助教授 (10183360)
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研究分担者 |
岩根 和夫 岩手大学, 農学部, 助教授 (60003795)
渡辺 潔 岩手大学, 農学部, 教授 (90003756)
大塚 嘉一郎 岩手大学, 農学部, 非常勤講師
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | X線分析 / オーチャードグラス / 画像解析 / カルシウム / トールフェスク / ペレニアルライグラス / マグネシウム / ミネラル分布 / X線分布 / 寒地型牧草 / ミネラル / 画像処理 / 維管束 / 厚壁組織 / サフラニン |
研究概要 |
家畜による牧草中ミネラルの利用率は、ミネラルの種類及び牧草草種によって異なる。この違いは牧草組織中におけるミネラルの分布が関係すると考えられる。そこで、本研究は東北地方で最も重要なイネ科牧草のオーチャードグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスを対象にして、まず、消化性の分析過程の各段階でミネラルがどのように溶出してくるのかを調査し、次に各ミネラル成分の植物体内での分布状態をエネルギー分散型X線解析装置を用いることにより画像解析的手法で究明した。 牧草中に含まれるミネラルの各消化性画分への分画結果では、Kは草種・品種・植物部位にかかわらず水溶性細胞内容物中に約99%含まれていた。Caでは各部位とも高消化性画分に約90%以上含まれており、その割合は葉と穂でやや高かった。Mgは草種・品種・植物部位にかかわらず高消化性画分に95%以上が含まれ、これらの大部分は水溶性で、葉と穂は茎と葉鞘に比較して高い割合で含まれていた。 エネルギー分散型X線解析装置により植物組織中のミネラル成分の分布を調べた。ミネラル成分の相対比較すると、イネ科牧草はマメ科牧草に比較しSi、Clの割合が高く、逆にCa、Kの割合が低かった。牧草組織内におけるミネラルの分布を検討したところ、ミネラル7成分の中でSiの分布が最も特異で表皮に集中して分布していた。他の成分はほぼ組織全体に分布していたが、Caは発達した2次細胞壁の一部に特に多く分布する傾向が認められた。K.C1及びPは特に維管束周辺に多く分布していた。またMgは全体に検出濃度が低く明瞭な結果は得られなかった。Caが発達した2次細胞壁に多く分布していたことは、家畜によるCaの利用率が低いことの1因と考えられる。
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