研究概要 |
熱産生量(HP)と心拍数(HR)との間には、各飼料摂取レベル、各環境温度において、有意な相関が得られた(r=0.81〜0.95^<**>)。回帰係数の傾きには、飼料摂取レベルの違いによる差は認められなかった。飼料摂取レベル(維持ME418kJ/kg^<0.75>日に対する割合、X)と一日の起立行動割合(Y%)との関係式はY=28.9ー6.7X(r=ー0.80^<**>,n=24,PE=±4.2)と摂取レベルが高い程、起立割合が減少した。1時間あたりの平均熱産生量(HP;kJ/kg^<0.75>時)を目的変数とし、飼料摂取レベル(M)、1時間あたりの起立時間(S;分/時間)、給餌からの経過時間(T;時間)および午前(P=0)と午後(P=1)を説明変数として、重回帰分散分析を行った結果、以下の重回帰式が得られた。体重13〜15kg時HP=11.74+6.52M+0.24Sー0.33T+0.99P(R=0.85^<**>,n=288,PE=11.6%) 体重38〜52kg時HP=7.71+8.25M+0.21Sー0.34T+1.16P(R=0.92^<**>,n=288,PE=10.5%) 起立時間(S)の偏回帰係数は0.21〜0.24で、1時間起立したと仮定した場合のHPの増加量は12.6〜14.4kJ/kg^<0.75>と計算された。一日のHPの内、起立行動に費したエネルギ-の割合は2.2〜15.8%で飼料摂取レベルが高いほど少なくなった。単飼時におけるHPは31℃(高温区)において518kJ/kg^<0.75>日、23℃(適温区)576kJ、15℃(低温区)では926kJ/kg^<0.75>日と環境温度の低下に伴い有意に減少した。一日の横臥時間の割合は、各温度区でそれぞれ89、83、73%と環境温度の低下に伴い減少した。高温区における単飼時と複飼時のHPは、それぞれ518kJ/kg^<0.75>日および497kJ/kg^<0.75>日と単飼時が有意に高く、一日の横臥時間の割合は単飼時複飼時共85〜89%であった。低温区におけるHPは926kJおよび744kJ/kg^<0.75>日と単飼時が高く、横臥時間も単飼時73%、複飼時81%と単飼時が短かかった。
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