研究課題/領域番号 |
02670011
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
佐々木 順造 岡山大学, 医学部, 教授 (30093686)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | In situハイブリダイゼ-ション / SOD / ス-パ-オキシド / RNAプロ-ブ / アクチン / ジコキシゲニン / ジゴキシゲニン |
研究概要 |
最近、各種疾患の病因の一因として、活性酸素やフリ-ラジカルの役割が注目されている。これらの疾患は脳、心筋虚血性疾患のみならずストレス性胃潰瘍など多岐にわたっている。このような活性酸素分子種の消去酵素の一種であるヒトス-パ-オキシドディスムタ-ゼ(SOD)のcDNA(Eco RIーSal I部分)より ^<35>SラベルしたRNAプロ-ブを作成し初年度には、正常ラットの各組織におけるSODの発現をin situハイブリダイゼ-ション法(ISH)により調べ、あわせて非放線性標識RNAプロ-ブを利用したISHについても検討した。この結果、脳虚血の際著明な変化を示すことが知られている海馬領域をはじめ小脳のプルキンエ細胞、肝臓、肺気管支上皮などに発現が観察され、また好酸球に強い発現を認めた。好酸球が活性酸素分子種の強力な産生細胞であることからも興味ある知見であり、この細胞の機能の考察に重要な手がかりを得た。また、非放射性標識RNAプロ-ブによるISHについても、digoxigenin(DIG)ラベルしたプロ-ブを、抗DIGーアルカリフォスファタ-ゼ複合体とアルカリフォスファタ-ゼ反応とで検出する方法により、アクタンmRNAのシグナルは、一部、電子顕微鏡レベルにおいても検出でき、DOD mRNAのシグナルもパ-コ-ルにより分離した好酸球に弱いながらも検出できた。 今年度、虚血再潅流における投与SOD誘導体の影響を肝で観察し、また同時にISHでSODの発現を観察したところ、虚血再潅流により肝細胞は著明な障害を来たし、またSOD誘導体は、この変化を阻止することができたが、細胞内のSOD発現変化はそれほど顕著ではなかった。また、ラットをO_2負荷すると一週間以内に肺浮腫により死亡するが、この間の肺組織における細胞内SOD発現に著明な増加は認められなかった。今回用いたプロ-ブはCu/Znタイプのものであり、MNタイプのSODの発現を観察する必要性が示唆された。
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