研究課題/領域番号 |
02670036
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
藁科 彬 新潟大学, 医学部, 助教授 (50064580)
|
研究分担者 |
平野 鉄雄 新潟大学, 医学部, 講師 (50092721)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 副腎髄質 / カテコルアミン分泌 / 細胞内Ca^<2+>ストア / 細胞内遊離Ca^<2+> / ホルボルエステル / プロテインキナ-ゼC / ムスカリン / ブラジキニン / 細胞内カルシウムストア / ヒスタミン / カルシウム感受性色素(fluoー3) |
研究概要 |
1。ラット副腎の潅流標本を使用し、ムスカリン、ブラジキニン、ヒスタミン等の受容体を介する髄質細胞の分泌応答におけるCa^<2+>動員機構につき研究を行った。Ca^<2+>感受性蛍光色素(fluoー3)による細胞内遊離Ca^<2+>濃度変化の測定および電気化学検出器によるカテコルアミン分泌の連続測定の解析より以下の知見を得た。 (1)これら受容体の連続刺激により、遊離Ca^<2+>濃度は一過性の初期応答とこれに続く持続的応答の二相から成る変化を示し、分泌はこのCa^<2+>変化に追随して惹起された。 (2)初期相は外液Ca^<2+>濃度を低くしても保持され、また、細胞内ストアからのCa^<2+>遊離を阻害するTMBー8により特異的に抑制された。これらより、初期相はレセプタ-刺激後の細胞内情報伝達物質の産生による細胞内ストアからのCa^<2+>遊離に基づくものであるとの結論を得た。 (3)一方、持続相はレセプタ-刺激により賦活されるCa^<2+>導入経路からCa^<2+>流入により維持されるが、この経路は電位依存性Ca^<2+>チャンネルとは異なるものであった。 (3)ホルボルエステルによるprotein kinase Cの賦活により、上記3種の刺激による分泌応答は、それぞれ異なる様式で修飾された。これはレセプタ-あるいはそれらに共役するGTPー結合蛋白の機能が異なる様式で影響を受けたためと考えられる。 2。コラゲネ-ス処理により単離したラット副腎髄質細胞では無刺激時においても遊離Ca^<2+>濃度の大きな振動が検出された。この振動がTMBー8で強力に抑制されることから細胞内ストアからのCa^<2+>の自発的遊離と再吸収が周期的に繰り返されている可能性が示唆された。
|