研究課題/領域番号 |
02670078
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
長谷川 修司 千葉大学, 医学部, 助教授 (20009640)
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研究分担者 |
五ノ井 透 千葉大学, 真核微生物研究センター, 助手 (30134365)
黒見 坦 千葉大学, 医学部, 助手 (30009633)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 神経栄養因子 / リンパ細胞 / 培養神経細胞 / 神経成長因子 / Kー252a |
研究概要 |
目的 神経細胞が正常に機能するためには神経成長因子をはじめとする神経養因子が供給されることが必要であるが、これまでに同定された神経栄養因子は極めて少ない。神経系細胞の生存と分化に免疫系細胞が関与している例が最近報告されている。そこで脾臓レンパ細胞の条件培養液(CM)中に神経細胞の生存、維持を促進する活性があるか否か検討した。 方法 ニワトリ脾臓リンパ細胞をコンカナバリンAを加え培養し、その上清をCMとした。ニワトリ胚交感神経節(SG)、副交感神経節(CG)及び後退神経節(DG)の細胞を96ーmultiwellにまき、CMあるいは神経成長因子(NGF)を含む上記培液中で培養した。 結果と考察 SGニュ-ロンはNGFを加えずに培養すると48時間以内に死亡したが、加えると約50%が生存した。生存促進効果は用量依存的であった。CMの生存促進活性はNGFの作用を抑制するprotein kinase阻害剤Kー252aにより阻害されなかった。6ーチオグアニンによる阻害の程度もCMとNGFで異なった。一方、protein kinase Cの阻害剤Hー7はCMとNGFの効果を阻害しなかった。また、CMとNGFの生存促進効果は5'ーdeoxyー5'ーmethylthionadenosineおよびLiClにより同程度に阻害された。CMの生存促進活性は100℃、pH14及びpepsin処理により完全に失活した。CGとDGニュ-ロンの生存に対してもCMは弱い促進効果を示した。 まとめ レクチンにより活性化された脾臓細胞はSG,CGおよびDGニュ-ロンの生存を促進する活性因子を産生する。生存促進因子とはNGFと異なる因子であり、NGFと異なる細胞内情報伝達機序でニュ-ロンの生存、維持に働く。
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