研究課題/領域番号 |
02670114
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
大久保 岩男 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80152073)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ミュタジェネシス / キニノ-ゲン / システインプロテア-ゼ / 反応部位 |
研究概要 |
平成2年度と3年度の研究において、以下の研究成果が得られた。【1】低分子キニノ-ゲン重鎖上のドメイン2、3及びQVVAG領域に欠損蛋白質の作製:ドメイン2、3及びQVVAG領域を欠損させる為に必要なアミノ酸配列から、それぞれ20merのoligonucleotideを合成しtwoーprimer法で欠損蛋白質cDNAの作製を試みた。QVVAG領域欠損蛋白質をコ-ドするcDNAの作製は成功しなかったが、ドメイン2と3を欠損するcDNAの作製は完了した。これらの変異cDNAとwildtype cDNAを発現ベクタ-であるPMSGに組み込み、リン酸カルシウム法でCHO、Hela及びBHK細胞へのトランスフォムを行つたが、BHK細胞のみで目的とする蛋白質の発現が認められた。【2】Wildtype及び変異低分子キニノ-ゲンの発現:低分子キニノ-ゲンに対するポリクロ-ナル及びモノクロ-ナル抗体を用いるELISA法での、これらの低分子キニノ-ゲンの単位メディウム当たりの発現量は〜50ng/mlであつた。また、全ての発現蛋白質はシステインプロテア-ゼインヒビタ-としての活性を有していた。【3】Wildtype及び変異低分子キニノ-ゲンの精製:発現ベク-タ-移入BHK細胞の培養には、FCS不含有のバイオリッチ1を用いた。この培養メディウムを集める際にはデキサメサゾンで発現蛋白質の誘導を行なつた。それぞれ約5Lの培養メディウムを集め、これらの蛋白質を、硫安分画、RedーSepharose、Mono Q等のカラムクロマトグラフィ-で部分精製した。Wildtype及びドメイン2と3の欠損した変異低分子キニノ-ゲンは、最終的にそれぞれ約3μg精製された。精製蛋白質のシステインプロテア-ゼインヒビタ-としての活性は、ヒト血漿から精製された低分子キニノ-ゲンのそれと比較すると、ほぼ理論値を示した。現在、培養メディウムを大量に集めると共に、より効果的な精製法を工夫しており、更にキネティクスを含む生化学的特性の解析を行なう予定である。
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