研究概要 |
radioimmunohistochemistry(RIH)法は、immunohistochemistry法の特徴である物質の局在・分布を知ることが出来ると共に、autoracliagraphyを用いることによってradioimmunoassay(RIA)法と同様に定量化が可能である。今回、一時的脳虚血ラットをモデルとしてエンドセリンーI(ETー1)の組織内含量をRIH法にて測定することが可能か検討した。4%パラホルムアルデハイドで還流固定した脳をcryostatで20μm切片を作製した。(A)最適条件の検討:1)1/200〜1/4000倍で一次抗体の最適希釈率を求める2)10分間〜48時間でincubation timeを求める3)4℃,22℃,37℃でincubation温度を求める4)二次抗体としての ^<125>IーproteinAの希釈率を求める(B)定量化:1)既知のETー1をnitrocelluroseにspotして ^<125>IーproteinAとして反応させる2)incubationした組織切片および既知のリガンド量を含む ^<125>Iーstandardsと一緒にhypertilmー ^3Hに感光させてautoradiogramを得る3)computerized microdensitometryにてoptical densities(O.D)値を測定する4)結合した ^<125>IーproteinA量をO.D.値, ^<125>Iーstandards, ^<125>IーproteinAのspecitic activityより求める5)結合したETー1と ^<125>IーproteinA量の間に相関があるかを検定する。その結果、 ^<125>IーproteinA量とETー1量の間には相関係数0.98934で有意(p〈0.001)の相関が存在していた。これをstandord curveとして、組織切片のETー1量を算出すると3pg/mg〜8pg/mgのETー1量が見られ、これらの値は、以前PIA法を用いて報告されている値と同じrangeであり、今回、検討した定量的RIH法が有意な方法であると考えられた。
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