研究課題/領域番号 |
02670176
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上野 郁子 東京大学, 医科学研究所, 講師 (60012738)
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研究分担者 |
金ヶ崎 士朗 (金ケ崎 士朗 / 金ケ崎 士郎) 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 食細胞 / 好中球 / マクロファージ / ヒドロキシルラジカル / スーパーオキシド / PMA / Zymosan / ESR / タイロシン / zymosan. / マクロファ-ジ / ス-パ-オキシド / ビドロキシラジカル / ESRスピントラップ法 / チモ-ザン / DMPO / ヒドロキシラジカル / スピントラップ / 8ーハイドロキシグアニン |
研究概要 |
細菌の感染に際し食細胞はスーパーオキシドを産生するがこの時食細胞の殺菌作用の直接の荷い手として働くのは、O^-_2から二次的に生成されるより活性の高いHOClや^.OHであろうと考えられている。これらのうち前者についてはMyeloperoxidase系による産生が知られているが^.OHの生成と役割りについては確かな証拠はない。その主な原因には、^.OHの反応性が極めて高く生成局所に存在するあらゆる化合物と即座に反応するために検出し難いという技術的な問題がある。そこで本研究では、^.OHを検出する上での特異性、検出感度、生成局所で捕促可能であること等を考慮に入れ、^.OHの検出方法として(1)ESRスピントラップ法、(2)デオキシリボースの分解産物の比色定量法、(3)DNAのグアニン基の水酸化物の定量法及び(4)蛋白質の構成アミノ酸中のタイロシン、フェニルアラニンの水酸化物の定量法を用いた。又、材料の食細胞としては豚好中球、マウス及びラットの腹膣マクロファージ、ラット肺胞マクロファージを用い、これらをPMA又はZymosanで刺激しO^-_2が産生されていることを確かめた上で^.OHが生成されたか否かを上記の分析方法でしらべた。又、これらの刺激をした細胞から分画した形質膜を用いcell free系でO^-_2を産生させこの時^.OHが生成されるか否かをスピニトラップ法でしらべた。しかし、現在最も信用のおけると考えられる四種の検出方法を用いても細胞レベルでしらべた限り、好中球もマクロファージもO^-_2産生条件下で^.OHが生成されるという積局的な証拠は得られなかった。たゞし、刺激を受けた細胞を破壊分画して得た形質膜分画を用いたcell free系でO^-_2を産生させると^.OHの生成が認められた。このことは、食細胞が破壊されて細胞内の鉄化合物が放出されるような条件下では、この鉄化合物が觸媒となってO^-_2産生局所の周辺で^.OHが生成されることもあり得ることを示すものと考える。
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