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血清中の可溶性Fc_εレセプタ-IIの存在様式及び機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02670203
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関大阪大学

研究代表者

末村 正樹  大阪大学, 医学部, 助手 (70144459)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1990年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードILー4 / 即時型アレルギ- / Fc_εレセプタ-II / 可溶性Fc_εレセプタ-II / IgE
研究概要

ILー4の活性が高まっていると考えられる即時型アレルギ-疾患においては、Bリンパ球やマクロファ-ジにおけるFc_εレセプタ-II(Fc_εR II)の発現増加が認められる。またFc_εR IIのC端側は可溶化し血清中に存在することが知られている(sFc_εR II)。種々のアレルギ-患者について血清中のsFc_εR IIを正常人と比較したところ,正常人においてはsFc_εR II平均0.08u/ml(1U=4ng/ml)で80%は0.1u/ml以下であるのに対し,患者では平均0.88u/mlと有意に高値を示した(P〈0.05)。次にアレルギ-患者の臨床経過と血清中のsFc_εR II値の変動について検討を進めた。まず脱感作治療群においては、脱感作治療開始後3ヶ月目に有意な血清中のsFc_εR IIの低下を認めた(P〈0.05)。次に環境中の吸入抗原量の変動との関連について検討した。ダニアレルギ-患者については,生活環境の改善により、臨床症状と共に,血清中のsFc_εR IIの低下が認められた。またスギ花粉症患者においては,花粉シ-ズンに入るとsFc_εR IIの増加を認めシ-ズン後再び低下した。薬物治療を受けている患者においても臨床症状と並行した血清中のsFc_εR IIの変動を認めた。sFc_εR IIには膜型Fc_εR IIからの切断部位の差異から,33〜37KDa及び25KDaの分子量のものが存在することが明らかになってきている。ILー4によるIgE抗体産性におけるこれらsFc_εR IIの機能を,B細胞株培養上清より得た精製物を用いて検討した結果,33〜37KDa分子はIgE産生を特異的に増強することが明らかとなった。現在33〜37KDa分子の機能をリコンビナント分子を作製して解析を進める準備を行っている。
以上,sFc_εR IIの一部はILー4によるIgE抗体産生を増強する活性を有する可能性が明らかになったと共に,血清中のsFc_εR II値はアレルギ-疾患の活動性の指標となる可能性を示した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Suemura,et al.: "Significance of soluble Fc_ε receptor II(sFc_εR II/CD23)in seruma and possible application of sFc_εR II for the prevention of allergic reactions." Allergy Proceedings.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 末村 正治: "アレルギ-の分子生物学とその制御" 代謝. 27. 137-142 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 末村 正樹: "即時型アレルギ-とリンフォカイン" 臨床免疫. 22. 433-439 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 末村 正樹 (分担執筆),(黒沢元博編集): "肥満細胞ー生理と病理ー" メディカルレビュ-社, 669 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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