研究課題/領域番号 |
02670245
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
伊達 ちぐさ 大阪市立大学, 医学部, 講師 (60047389)
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研究分担者 |
田中 平三 東京医科歯科大学難治疾患研究所, 教授 (70047215)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ナトリウム / 食塩 / 必要量 / バランススタディ- / 人 |
研究概要 |
食塩以外の栄養素は、すべて栄養所要量を満足させており、食品群の構成も片よりの無いように工夫された食塩無添加食を調整した。同一食品構成であるが、献立内容を変えた3種の実験食を調理し、サイクルメニュ-により投与した。食塩無添加食の1日当りのナトリウム(Na)含有量は、原子吸光分析の結果、648mg(食塩に換算すると1.645g)であった。食塩無添加食投与後、尿中への食塩排泄量がプラト-に達したのを確認してから、バランススタディ-を開始した。すなわち、入浴の最後に蒸留水で頭髪を含む体全体を充分リンスした後、でき得る限り脱Na処理を施した下着を着装し、その上に無廛衣を着て48時間室内で過ごさせた。その間食事は食塩無添加食を投与し、便も収集した。48時間経過後、蒸留水で頭髪を含む体全体を洗い流し、その水を収集した。 下着から抽出されたNaと体を洗い流した水に含まれていたNaを合計して、皮膚からのNa排泄量とした。 48時間当りのNa摂取は1296mg、排泄には個人差が認められたが、平均すると尿中へ445mg、便中へ163mg、皮膚から19mg、合計627mgとなりバランスは+669mg、すなわち、1日当りでは335mgのNa(食塩に換算すると850mg)が蓄積された。この結果の解釈として、(1)食塩無添加食に含有される648mgのNaは、生体にとっては不足していると考えるべきなのか、または(2)米国人のデ-タとして報告されている皮膚からのNa排泄量(25mg/日)に比較すると、今回は低い値を示していることから、皮膚からの排泄が100%回収できていない可能性も考えられる。今後、更に皮膚からの排泄に関する実験条件を再検討し、食塩無添加食摂取後徐々に食塩を添加した食事を与え、どの食塩レベルでバランスが0となるかを明らかにする予定である。
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