研究課題/領域番号 |
02670284
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原田 実根 (1992) 九州大学, 医学部, 助教授 (00019621)
渋谷 恒文 (1990-1991) 九州大学, 医学部, 助手 (70133171)
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研究分担者 |
高松 泰 九州大学, 医学部, 医員
村川 昌弘 九州大学, 医学部, 医員
岡村 孝 九州大学, 医学部, 助手 (30136436)
原田 実根 九州大学, 医学部, 助教授 (00019621)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 幹細胞性白血病 / CD34 / CD7 / 9番染色体長腕欠失 / 細胞株 / IL-3 / SCF / 幹細胞白血病 / 9番染色体長腕決失 / CMMoL / インタ-ロイキン4 / インタ-ロイキン6 / 免疫グロブリン遺伝子 / T細胞受容体遺伝子 |
研究概要 |
表面マーカーCD34、CD7陽性の幹細胞性白血病細胞について、サザンブロット法で免疫グロブリン遺伝子、T細胞受容体遺伝子の再構成を検索したが、いずれも認められなかった。この幹細胞性白血病細胞をヌードマウスに接種し、白血病細胞性の樹立を試みている。細胞株がまだ樹立されないため、幹細胞性白血病にみられたdel(9)(qllq22)の染色体異常に関する分子生物学的特性の解明や第9染色体上の切断部位の遺伝子クローニングは進んでいない。急性骨髄性白血病でしばしば観察される癌遺伝子rasの点突然変異をサザン法による再構成の有無、スロットブロット法による増幅の有無、ノーザン法による活性化の有無を検討したが、その存在は認められなかった。 ついで、幹細胞性白血病細胞のサイトカイン要求性を検討した。急性骨髄性白血病連続88例中9例がCD34、CD7陽性、ペルオキシダーゼ陽性であった。検討したサイトカイン、インターロイキン3(IL-3)、顆粒球/単球コロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)のうち、IL-3が白血病芽球のDNA合成、芽球コロニー形成に対して最も強い刺激効果を示した。一方、CD7陰性の白血病細胞に対するIL-3の刺激効果はわずかであった。さらに、IL-3に反応したCD陽性白血病について、最も未熟な造血幹細胞に作用するstem cell factor(SCF)の効果を検討したところ、SCFがIL-3よりも強い刺激効果を示した。また、SCFは芽球コロニー形成においてIL-3と相乗効果を発揮した。以上の成績より、幹細胞性白血病は未熟な造血幹細胞の生物学的特性を反映していると考えられる。
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