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ヒト肝細胞癌由来細胞株の胆汁酸生成と代謝に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670329
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

安室 芳樹  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90158733)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード胆汁酸 / 肝細胞癌 / 肝癌細胞株 / HuHー7細胞
研究概要

肝細胞癌における胆汁酸代謝に関しては,コ-ル酸に比べてケノデオキシコ-ル酸をより多く生成していることが推測されてはいるものの,まだ明らかとはなっていない。そこで私はNakabayashiらにより樹立されたヒト肝細胞癌由来の細胞株(HuHー7)を培養維持するために使用した培養液中の胆汁酸をガスクロマトグラフィ-およびガスクロマトグラフィ-/マススペクトロメトリ-によって分析し,いかなる変化がみられるかを検討した。その結果,この細胞株は5種の胆汁酸,すなわち3βーヒドロキシ-5ーコレン酸(batch 1:26.0μg/500ml,batch 2:24.4μg/500ml),ケノデオキシコ-ル酸(batch 1:9.4μg/500ml,batch 2:3.8μg/500ml),3α,7αージヒドロキシコプロスタン酸(batch 1:1.1μg/500ml,batch 2:0.8μg/500ml),コ-ル酸(batch 1:2.7μg/500ml,batch 2:1.2μg/500ml),3α,7α,12αートリヒドロキシコプロスタン酸(batch 1:4.5μg/500ml,batch 2:3.1μg/500ml)を生成していることが判明した。これまで肝細胞癌の癌部と非癌部の組織中の胆汁酸組成の分析結果や肝芽腫由来の細胞株を用いた実験から肝細胞癌ではコ-ル酸よりケノデオキシコ-ル酸をより多く生成していると推測されているが,今回の実験結果で培養液中のケノデオキシコ-ル酸濃度はコ-ル酸濃度に比べて高く,このHuHー7細胞もケノデオキシコ-ル酸を優位に生成していると考えられた。また肝癌では3βーヒデロキシー5ーコレン酸を経てケノデオキシコ-ル酸が生成される経路が作動するとの説があるが,培養液中で最も多い胆汁酸は3βーヒドロキシー5ーコレン酸であった。これがただちにこの経路の存在を意味するものではないが,この細胞は通常とは異なる胆汁酸代謝を行っている可能性がある。一方,側鎖が長いコプロスタン酸もわずかながら認められ,この細胞はペルオキシソ-ムに異常があるZellweger症候群と類似の胆汁酸代謝異常も有しているものと思われた。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kei Kudo: "Purification and properties of 3αーhydroxysteroid dehydrogenase as a 3ーketo bile acid reductase from human liver cytosol" Biochim.Biophys.Acta. 1046. 12-18 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Tetsuo Yamamoto: "Boronate affinity chromatography of γーglutamyltransferase in patients with hepatocellular carcinoma" Am.J.Gastroenterol.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiki Amuro: "Bile acid synthesis by HuHー7 cell line from a human hepatocellular carcinoma" Hepatology.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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