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気道過敏性に関する中枢神経系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 02670350
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関兵庫医科大学
国立精神・神経センター

研究代表者

永田 頌史 (1991)  国立精神・神経センター, 精神保健研究所・心身医学研究部, 室長 (10108722)

田村 伸介 (1990)  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00122325)

研究分担者 岡田 宏基  国立精神, 神経センター・武蔵病院, 精神科医師
吾郷 晋浩  国立精神, 神経センター・精神保健研究所・心身医学研究部, 部長 (40037370)
石川 俊男  国立精神, 神経センター・国府台病院・心身総合診療科, 医長 (90136375)
研究期間 (年度) 1990 – 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード気道過敏性 / 中枢神経系 / 迷走神経系 / ストレス / 条件づけ / アナフィラキシ-反応 / ヒスタミン / 神経ペプチド / 肺小細胞癌 / インビトロ浸潤転移モデル / 細胞外マトリックス / カテプシンB
研究概要

気管支喘息の基本的な特徴である気道過敏性について,中枢神経系やその刺激の経路である迷走神経,神経末端の神経ペプチドの関与について,モルモット実験喘息を使って検討を加え以下の知見を得た。
1.情動ストレス(拘束)によって抗原吸入時の気道反応が著明に亢進し,致死率が高くなった。
2.拘束群では気管,大気管支,肺の組織ヒスタミン値の上昇が認められた。
3.知覚神経末端のサブスタンスPや,CGRP(carcitonin geneーrelated peptide)遊離作用のあるカプサイシンの大量投与(50mg/kg)によって,拘束ストレス群だけでなく対照群の抗原吸入時の気道反応が減弱した。
4.両側頚部迷走神経電気刺激によって,気道抵抗の上昇,血中ヒスタミン値の増加,気管支の血管透過性の亢進が認められた。
5.前視床下部(迷走神経のト-ヌスに関与)の電気的破壊によって,抗原やヒスタミン吸入時の気道反応性の低下が認められた。
6.卵白アルブミン(OA)で吸入感作した動物では,硫黄臭のあるDMS(dimetylsulfide)溶液(条件刺激)とOA溶液(無条件刺激)をpairで吸入させ,アナフィラキシ-反応をおこさせた条件づけ群では,DMS溶液の吸入だけで,OA吸入時と同程度の血中ヒスタミン値の上昇が認められ,対照群との間に有意差が認められた。一方,皮下注射による感作群ではOA吸入時の気道反応も弱く,血中ヒスタミンの上昇も認められず,条件づけによるヒスタミン遊離は認められなかった。
以上のことから,気道反応過敏性(反応性)には,Barnsらの提唱した気道局所の炎症とAxon reflexによる機序のほかに,ストレスや条件づけ,前視床下部破壊実験の結果から考えて中枢神経系の影響を受けており,おそらく迷走神経系と神経末端の神経ペプチド類を介して調節されているものと思われる。

報告書

(2件)
  • 1991 研究成果報告書概要
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 永田 頌史: "心身医学的にみた成人喘息の発症メカニズムと病態" 心身医学. 32. 197-206 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永田 頌史: "ストレスと免疫アレルギ-" 自律神経. 28. 338-343 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Ishikawa,S.Nagata,M.Karibe,S.Takahashi,Y.Ago: "The central inhabit riy effect of interleakin-1 on gastric acid serection" Neuroscience Letters. 119. 114-117 (1990)

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 岡田 宏基,永田 頌史: "条件づけによるヒスタミン遊離" アレルギ-.

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 永田 頌史,石川 俊男,岡田 宏基,吾郷 晋浩: "気道反応における中枢神経系及び神経ペプチドの関与" 呼吸器心身症研究会誌. 7. 153-157 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shoji Nagata,Toshio Ishikawa Yukuhiro Ago: "New Trends in Autonomic Nervous System Research" (Ed.M Yoshikawa)Elsvier,Amsterdam, 623(59-63) (1991)

    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 宝来 威: "ヒト由来培養細胞を用いた癌浸潤モデルー肺癌細胞と胸膜中皮細胞の相互作用の検討" 肺癌(日本肺癌学会学会誌).

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 中江 龍仁: "肺癌細胞を用いたin vitro癌浸潤実験モデルでの癌細胞の浸潤能に関する検討" 日本胸部疾患学会雑誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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