研究課題/領域番号 |
02670419
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
別府 慎太郎 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室長 (40113500)
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研究分担者 |
宮武 邦夫 国立循環器病センター病院, 内科心臓血管部門, 部長
中谷 敏 国立循環器病センター病院, 内科心臓血管部門, 医員
松田 尚雄 国立循環器病センター研究所, 循環動態機能部, 室員 (30229489)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 心筋灌流 / 心筋梗塞 / 冠動脈 / 心筋シンチグラフィ- / 心筋コントラスト法 / 心エコ-図 / 心筋潅流 / 再疎通 |
研究概要 |
心筋梗塞において冠動脈再建を行った後の心筋灌流が如何なる状況にあるかを検討するのが目的で、初年度は動物実験を通じて、人為的に冠動脈閉塞後の再疎通を制御し、心筋灌流および心室壁運動の回復の経時的な関連を検討解明した。心筋灌流の定量的評価には、心筋コントラスト法を用いた。この方法はコントラストエコ-剤の注入により冠灌流領域を染影させる手法である。再疎通直後には、冠血流量は増加したにもかかわらず、コントラストの流出は延長するという解離が見られた。再灌流直後のコントラストエコ-の流出の遅延度と冠血流の増加度の関係は逆相関があり、コントラストの流出が悪いほど冠血流の反応性充血による増加が少ないこと、また、再疎通直後のコントラストエコ-の流出時間が遅れる例ほど壁運動の回復時間が長いことが示された。即ち、微小循環の障害が強いものほど心筋機能の回復が遅れることをコントラストエコ-法が具体的に表現したものと思われる。本法によれば単に冠灌流異常のみならず、心エコ-法で同時に心室壁運動異常が診断できるので、第2年目の最終年度は臨床例に於て、現在臨床的に心筋灌流を診断できる唯一の方法である核医学的手法と対比し、次の研究への足掛りとした。即ち、虚血性心疾患患者を対象とし、心臓カテ-テル時に冠動脈造影とともにコントラストエコ-法を行い、同時に心室壁運動異常の診断を行い、これをタリウム心筋シンチグラフィ-・SPECT法の結果と対比した。両者は概ね一致した結果であったが、一部心筋シンチにて欠損像を示しながらコントラストエコ-法では染影された例があった。冠動脈血流再疎通が遅れた例であり同部位は当初壁運動異常を示していたが、後日少しの改善がみられ、初年度の結果に合致するものと思われた。また、核医学的手法とコントラストエコ-法との差異と意義も明らかになった。
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