研究課題/領域番号 |
02670431
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
朝山 光太郎 山梨医科大学, 医学部, 助手 (70129310)
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研究分担者 |
内田 則彦 山梨医科大学, 医学部, 医員
林辺 英正 山梨医科大学, 医学部, 医員
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | フリ-ラジカル / ス-パ-オキシド / ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ / 胎児発達 / ホルモン / 活性酸素 / 免疫組織化学染色 / ラジオイムノアッセイ / ス-パ-オキシドジムタ-ゼ / 組織発達 / 細胞分化 / 抗酸化酵素 / 周産期 / 生体防御機構 |
研究概要 |
ラットにおけるCuZnSODおよびMnSODの個体発生に関する検討では、胎生12日齢には心筋細胞のみに酵素の発現が見られ、次いで消化器、呼吸器、腎等の順に器官形成期を反映して発現してくることが分かった。CuZnSODとMnSODの何れも各臓器で上皮組織の発達に伴ってその部位に比較的選択的に発現するが、発現時期と組織分布は両者間に差があり、互いに独立した発現調節機構を有することが分かった。出生後に呼吸開始に伴って組織酸素濃度が上昇するとされているが、今回の検討で見る限りにおいては、出生後に両SODが増加する傾向は無かった。種々の週齢の死産児、新生児剖検例の肺組織における検討では、両SODとも細気管支や肺胞が形成されると間もなく各々んぼ上皮に出現した。特にMnSODはII型肺胞細胞に多く含まれ、気管支肺異形成症の肺組織ではII型肺胞細胞が増加するために、組織全体としてMnSODが増加する傾向があった。 母体にデキサメサゾン(DEX)を予め投与すると胎児の肺成熟が促進され、未熟児として出生しても呼吸障害の度合が軽いとされている。ラットの母体にDEXを投与すると肺と腎で投与時期と投与量に依存した抗酸化酵素の発達促進が認められ、SODの発現誘導がホルモン等の液性因子で修飾されることが本研究で明かにされた。 血清中にはフリ-ラジカル反応による組織障害を抑制する抗酸化物質が多数あり、ラジカル反応阻止物質とラジカル消去物質に大別される。前者は牛脳ホモジネ-ト中リン脂質自動酸化を阻止する血清の能力として測定されるが、インスリン依存性糖尿病患児や慢性腎不全患児では血清中のこの能力が低下しており、血清中セルロプラスミン、トランスフェリン、アルブミンの濃度または活性の低下が関係していることが分かった。血清中ラジカル消去能はアゾ色素による脂肪酸ペルオキシラジカル産生阻止能として酸素電極法で測定を開始している。
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