研究課題/領域番号 |
02670477
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
市橋 正光 神戸大学, 医学部, 助教授 (00030867)
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研究分担者 |
林部 一人 神戸大学, 医学部, 助手 (40198875)
上田 正登 神戸大学, 医学部, 助手 (20176598)
船坂 陽子 神戸大学, 医学部, 助手 (30209150)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 紫外線 / DNA修復 / シクロブタン2量体 / (6-4)光生成物 / 色素性乾皮症 / 発癌 / 単クロ-ン抗体 / DNA損傷 / (6ー4)光生成物 / シクロブタン型2量体 |
研究概要 |
紫外線(UV)好発癌性色素性乾皮症(XP)以外に日光性角化症やコケイン症でもDNA修復に異常があるといわれている。UV損傷は主にシクロブタン型2量体(P_yR_y)であるが、(6-4)光生成物もUV致死や突然変異の原因であることを示唆するデーターがみられる。研究者らは、(6-4)光生成物の意義を追求するため、正常ヒトおよびUV好発癌XP細胞を用いP_yR_y(6-4)の修復動態を研究してきた。今回はXPとしては臨床症状も軽く日光曝露部発癌も遅いXPE群とF群の細胞を用い(6-4)光生成物とP_yR_y修復動態を正常細胞との比較で求めた。XPE群ではXP24KOはUVC40J/m^2照射24時間の修復が20〜30%と低かったがXP70TOは正常に近い修復を示した。群内多様性が考えられるが、結論を得るには多数例のE群細胞での検討が必要である。P_yP_yはUV照射24時間後でも正常細胞で50%、XPE細胞(XP3RO)で30%と抗体感受性が残っていた。P_yP_yを含む塩基は修復後にも大きい立体構造変化が少ないことを示唆している。 XPF群では(6-4)光生成物修復ではUV照射12時間10%、24時間で20%と低い。一方、XPF群のUDSは24時間後60%近くの値を示す。XPF群では生き残った細胞はP_yR_yがかなり効率よく修復されるため発癌率年齢が遅いとの考え方も可能である。 XPE群、D、EとF群の(6-4)光生成物とP_yR_y修復動態の結果から、UV致死および突然変異発癌に最も大きく関与するのはP_yP_y損傷であり、(6-4)光生成物の関与も無視はできないと考えられる。今後、正常ヒトおよびXP、特にXPF群およびバリアントのDNA修復機構をDewer isomer生成と修復も含め追求する必要があると考える。
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