研究課題/領域番号 |
02670496
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 貢士 大阪大学, 医学部, 助手 (70156503)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | MR / diffusion / perfusion |
研究概要 |
組織血液潅流画像の作成は、Ahn等の組織血液潅流モデルを基にREPHASEーDEPHASEを利用し組織血液潅流分画をサブトラクションにより直接求めた。極めて遅い流体を用いた組織血液潅流モデルでは、我々の開発したパルスシ-ケンスを使用することにより、サブトラクション法で血液潅流分画を信号強度に反映させうることが示された。しかしながら、人体においてはもともと組織血液潅流分画が寄与する信号強度が極めて少ないこと、および強い傾斜磁場を使用することにもとずくア-チファクトのために、充分な画質の獲得には到らなかった。 拡散の画像化はハ-ドウェアの限られた傾斜磁場能力を最大限に利用するために、X、Y、Z、の3軸に同時に傾斜磁場を印加するとともに、最終的に構成される脳の拡散係数画像でのエラ-が最小となるように印加する傾斜磁場を最適化した。拡散に関しては、我々の方法を用いて通常の臨床用MRI装置においても極めて詳細な画像化が可能であることが示された。我々の3軸同時傾斜磁場印加法では実効の拡散効果検出用傾斜磁場の方向が人体の3基本面(横断、冠状、矢状面〕全てに対して斜位をなしている。このため、正常ボランティアにおいて脳内異方性拡散の存在する部位は左右の半球間で明らかに違った拡散係数を示し、拡散係数画像上の濃度が異なって表現された。また、実効傾斜磁場の方向を変えることにより、脳の拡散パタ-ンが変化することが観察された。臨床例、特に脳腫瘍患者、への応用では、類上皮腫の描出や嚢胞成分の検出等に有効であった。拡散係数画像を使った今後の研究は、拡散係数の測定による組織特性指摘に関するものよりも、拡散の異方性を利用して診断の方に発展性が在ると思われる。
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