研究課題/領域番号 |
02670536
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
内田 久則 東京大学, 医科学研究所・外科教授 (30050420)
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研究分担者 |
井上 純雄 東京大学, 医科学研究所, 人工臓器移植科助手 (80147090)
中山 義介 北里大学, 医学部, 外科講師 (90155896)
西村 洋治 東京大学, 医科学研究所, 外科研究員 (10218208)
杉本 久之 東京大学, 医科学研究所, 人工臓器移植科講師 (20107428)
三田 勲司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30190672)
長尾 桓 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90143487)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 膵十二指腸移植 / 小腸drainage法 / 膀胱drainage法 / 胃drainage法 / イヌ膵移植 / 拒絶反応診断 / 電解質異常 / 小腸ドレナ-ジ法 / 膀胱ドレナ-ジ法 / 胃ドレナ-ジ法 / 膵液胃ドレナ-ジ法 / 移植十二指腸生検 / 膵液細胞診 / 膵液アミラ-ゼ値 |
研究概要 |
膵移植における膵管処理の諸問題に関し、われわれは4種類の手術手法すなわち小腸drainage、長十二指腸(10cm)あるいは短十二指腸(5cm)のSegmentの膀胱吻合による膀胱drainage、胃drainageま4群を設定し、手術合併症、拒絶反応診断、移植膵十二指腸の生着成績などについて、比較検討を行った。 〈結 果,考 察,結 論〉 第1群:膵十二指腸(約10cm)小腸吻合群(n=7)、平均生存日数は133±107(SD)日、この群では代謝的にとくに合併症はなかった。 第2群:膵十二指腸(約10cm)小腸吻合群(n=10)で第2a亜群は通常の術後輸治療法で(n=5)、平均生存日数は8.6±2.9(S、D)日、術後著しい脱水、低Na血症、acidosisが認められた。 第2b亜群(n=5)は低Na血症、脱水に対する補正を実施した群で、平均生存日数は16±5.8(S、D)日であった。 第3群:移植十二指腸の長さを5cmを短かくして膀胱と吻合した(n=5)。平均生存日数は10.8±5.5(S、D、)日。この群でも脱水、低Na血症、acidosisが認められ、この原因としては十二指腸液より膵液の喪失がより大きいと結論された。 第4群:移植十二指腸胃吻合群(n=5)、平均生存日数は79.0±118(S、D、)日で、この群では脱水、低Na血症、acidosisは認められず、胃内視鏡をくり返し実施することで、十二指腸の生検標本から拒絶反応の診断が可能であった。膀胱吻合群では尿中amylase排池が多量で、この定量により、膵外分泌腺の拒絶反応が診断可能であった。 ヒト膵移植では膀胱drainage法による低Na血症、脱水、acidosis治療はイヌより容易で、一方この方法では拒絶反応診断が容易のため、すすめられるべき手術手技と思われる。
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