研究課題/領域番号 |
02670538
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
塩野谷 恵彦 名古屋大学, 医学部, 教授 (90023837)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 塩化タリウム血流シンチグラム / レ-ザ-ドプラ-組織血流測定 / 閉塞性動脈硬化症 / 閉塞性血栓血管炎 / 血流分布 / 痛態生理 |
研究概要 |
本研究の目的は、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎により虚血に陥った下腿の血流状態を、塩化タリウム断層シンチグラムとレ-ザ-組織血流計を用いて定量化し、前者により筋組織の血流状態を、後者により皮膚の血流分布を把握することであった。臨床的に重度の虚血、つまり潰瘍は、末梢循環のもっとも端である足指に生じやすく、典型的な虚血時血流状態は足指に代表されると考えられる。また、レ-ザ-ドップラ-プロ-ベを再現性よく位置させるためには、第1足指の足底側中央がもっとも適している。一方、ファントムを利用したPreliminary studyの結果、断層シンチグラムは、心筋、下腿などの組織の重なりが大きな部位ではその3次元分解能を利用してより正確な血流状態を把握できるが、3次元分解能を必要としない足指のような部位では、コリメ-タの回転などに伴う測定誤差の少なく、計算によるア-チファクトがないplanar imageの方が優れていることがわかった。planar imageを用いた塩化タリウム血流シンチからは、閉塞性血栓血管炎では末梢組織での取り込みの低下が閉塞性動脈硬化症に比べて著しいことが判明した。レ-ザ-ドップラ-組織血流計での研究として、閉塞性血栓血管炎患者の腰部交感神経節切除術前後での血流の変化を測定した。この結果、測定深度0.7mmのペロ-ベでは術後の血流量改善がみられたが1.3mmのプロ-ベを用いた際には改善がみられなかった。この解離の理由を明らかにするために、測定深度の異なるプロ-ベの測定値から毛細管血流とAVシャント血流の計算を試みたが、計算値のばらつきが大きく結論がでなかった。そこで、テクネチウム標識人大凝集アルブミン動注による血流シンチグラムの結果と比較して、どの測定値または計算値がより実体を反映しているかを検討中である。
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