研究課題/領域番号 |
02670567
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三島 好雄 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00010158)
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研究分担者 |
山崎 拓造 東京医科歯科大学, 医学部, 医員
石田 秀行 東京医科歯科大学, 医学部, 医員
岩間 毅夫 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (70114741)
YAMAZAKI T. Tokyo Medical & Dental Univ.
ISHIDA H. Tokyo Medical & Dental Univ.
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 肝転移 / 経門脈的薬剤投与 / 持続的門脈内注入 / 持続的肝動脈内注入 / 肝転移の血流支配 / 治療効果 / BrdU / ハイドロキシアパタイト / 徐法性抗癌剤 / アドリアマイシン / 転移性肝癌 / 微小癌 / 門脈 / 化学療法 / 叙放製剤 / 5ーFU / Adriamycin / アパタイトセラミックス |
研究概要 |
1)若齢ラット(180g以下)の持続的門脈内注入・肝動脈内注入のモデルを確立した。数日以上にわたって持続できるシステムは報告がない。 2)5FU持続的門脈内注入は、持続的本梢静脈内投与に比べ、肝濃度は8.5倍高く、逆に未梢5FU濃度は低く持続可能であった。また持続的門注は着床から初期増殖を著明に仰制した。50%生存率も(88日:37日)と延長した。 3)5FUの持続的門注の免疫学的指標を、未梢静脈投与群と比較すると全身的な影響は門注群で少く(白血球減少)、しかし肝の局所的免疫能は、肝内NK活性の低下によって示されるように低下することが示唆された。したがって転移がすでに形成されたものへの投与は逆に転移の促進がある可能性をも指摘された。 4)ラット微小肝転移モデルの着床から肉眼的転移形成までの各期で治療を開始して、その効果をみた所、持続的門注の効果は癌移植後3日までに開始したもののみ有効であったが、持続的肝動注法はどの時期から開始しても、対象に比べ有効であった。したがって転移の初期から肝動脈は肝転移の血流を支配していると考えられるが、門脈血は転移の初期に限られると考えられた。 5)抗BrdU抗体を用いて、肝転移巣の血流支配のうつり変りを比較検討した結果、半径300μm(大きさ600μm)以下の肝転移では経門脈的薬剤投与が有効であるが、それより大きいものでは肝動脈を介した血流支配が主要な役割をもつものと結論された。 6)以上より肝転移後治療効果についての実験から経門脈的治療の効果と限界を明らかにした。
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