| 研究課題/領域番号 |
02670606
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| 研究種目 |
一般研究(C)
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| 配分区分 | 補助金 |
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| 研究分野 |
胸部外科学
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| 研究機関 | 大阪大学 |
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研究代表者 |
谷口 和博 大阪大学, 医学部, 助手 (90171842)
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| 研究分担者 |
金香 充範 大阪大学, 医学部, 助手 (70169580)
中田 精三 大阪大学, 医学部, 助手 (50116068)
白倉 良太 大阪大学, 医学部, 助教授 (00116047)
木下 順弘 大阪大学, 医学部, 助手 (30195341)
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| 研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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| 研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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| 配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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| キーワード | βアドレナリン・レセプタ- / 脳死 / 心筋障害 / カテコ-ルアミン / βーアドレナリンレセプタ- |
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| 研究概要 |
最終年度の研究目的は、1)脳の急性一次性粗大病変から脳死に陥った『臨床的脳死例』の心筋βアドレナリンレセプタ-系の変化を、経皮的心筋生検を用い経時的に観察すること、2)『実験的脳死』犬を用い、種々の管理法を用いて数時間にわたり循環維持を行い、経時的に心機能・心筋βアドレナリンレセプタ-系機能を測定すること、また、脳死犬の心臓をdonor心として同所性移植を行い移植後のdonor心機能を測定すること、3)実験的・臨床的に、心筋βアドレナリンレセプタ-機能から見た適切な脳死症例の循環管理法を見いだすこと、であった。
1)臨床的脳死症例における心筋βアドレナリンレセプタ-系の経時的変化:脳死の概念が一般社会に広まるに伴って、脳死後の治療を拒否する患者家族が増加した。また、長期に渡って循環維持できた脳死例の中でも、心筋生検が受け入れられる症例は非常に少なくなった。主として上記の理由により、臨床的脳死例の心筋βアドレナリンレセプタ-系の経時的変化に関しては、数例のみで検討可能であった。これに関しては、本研究計画終了後も引続き検討していく所存である。
2)実験的脳死犬における循環維持と、心機能・心筋βアドレナリンレセプタ-の経時的変化:前年度に確立した方法を用いて実験的脳死犬を作製した。カテコ-ルアミン非使用晶質液大量輸液、またはアドレナリン単独大量投与によって、約6時間の循環維持(平均血圧60mmHg以上に維持)を行い、心筋βアドレナリンレセプタ-の変動を検討した。カテコ-ルアミン非使用例ではβレセプタ-の変動は認められなかった。アドレナリン大量投与例では脳死後3時間ではβレセプタ-の変動は認められなかったが、脳死後6時間で心筋βレセプタ-数の減少が認められた。心機能については詳細な検討は行えなかった。また、移植後早期donor心機能についても、詳細な検討は行い得なかった。
3)脳死例の適切な循環管理法:2種類の循環管理法を試みただけであったが、少なくとも大量のアドレナリンを用いて循環維持を行えば、6時間後には心筋βアドレナリンレセプタ-数が減少することが明かとなった。
以上まとめると、臨床的脳死症例の検討は充分ではないが、実験的脳死犬を用いた研究から、脳死後の循環管理に大量のカテコ-ルアミンを用いた場合には早期に心筋βアドレナリンレセプタ-数が減少することが明かとなった。心筋βアドレナリンレセプタ-の保護の観点からすれば、何等かの他の循環維持手段が望ましいと推察された。
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