研究課題/領域番号 |
02670644
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
高柳 誠 山形大学, 医学部, 文部教官講師 (20154916)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 末梢神経再生 / 4型コラ-ゲン / ラミニン / 神経誘導因子 |
研究概要 |
〔目的〕平成元年度研究により、基底膜由来のCollagen Type IVが、神経再生に有利に働くことがin viro下の実験で示唆された。今年度は、Collagen Type IVに各種の神経誘導因子を濃度を違えて組み合わせることにより、in vivo下での至適農度についての検討を加えた。 〔方法〕生後10週のWister系Ratの坐骨神経10mm切除した後、シリコンチュ-ブを用いて神経の両断端を架橋し、チュ-ブ内に12mmの神経のGapを生じさせた。チュ-ブ内には、(1)何も注入しないもの、(2)Collagen Type IV+Laminin 0.5μg/ml、(3)Collagen Type IV+Laminin 50μg/ml、(4)Collagen Type IV+Laminin 700μg/ml、(5)Collagen Type IV+NGF2.5s 0.25mg/ml、(6)Collagen Type IV+NGF2.5s 2.5mg/ml、(7)Collagen Type IV+NGF2.5s 250mg/ml、(8)Collagen Type IV+NGF7S 1ng/ml、(9)Collagen Type IV+NGF7S100ng/ml、(10)Collagen TypeIV+NGF7S 10000ng/ml、以上10種類のモデルを作成し、10週で屠殺した。神経の再生状態は、肉眼的および組織学的に観察した。また、電気刺激により、M波を計測した。 〔結果〕(3)、(4)のCollagen Type IV+Lamininが最も良い神経の再生を認めた。即ち、10週において、80%(15例中に例)に肉眼的に連続性のある神経互生を認め、うち53%(8例)は前〓首筋でのM波の検出が確認された。Collagen Type IV+NGF7S,2.5Sの群でも58%(43例中25例)に神経の連続した再生を認めたが、いずれの濃度においても、細いものが多く、M波を検出できた数は、37%に留まった。 〔まとめ〕前年度実験結果と合わせて考えると、Collagen Type IV単独よりもLamininを組み合わせることにより、さらに良好な神経再生が期待でき、また、Lamininの濃度としては0.5、50、700μg/mlにおいて、50μg/ml以上では神経再生能に差がないことがin vivo下で示唆された。
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