研究課題/領域番号 |
02670668
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
福田 宏明 東海大学, 医学部, 教授 (40051388)
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研究分担者 |
中島 知隆 東海大学, 医学部, 助手 (90227794)
浜田 一寿 東海大学, 医学部, 講師 (70156397)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 棘上筋腱 / 腱板 / 腱板断裂 / 引っ張り試験 / 組織 / 生体力学的特性 / 肩関節 / 張力試験 / バイオメカニクス / 腱板不全断裂 |
研究概要 |
目的:棘上筋腱の滑液包側(表層、以下BーS)と関節包側(深層、以下JーS)は異なる機転により断裂する可能性がある。この研究でわれわれは腱板断裂の病因論と関係付けて、これら2層の組織学的および生体力学的特性の差異を明らかにすることを目的とした。 材料および方法:新鮮剖検死体(28ー79歳)の両側肩関節から50ヶの棘上筋腱を採取した。10ヶの棘上筋腱から組織学的標本を作製した。既ち前額面断と4つの横断面(筋腱移行部、危険地帯の近位と遠位および付着部)である。生体力学的研究では棘上筋腱をほぼ同じ厚さのBーS、JーSに水平断した。各層に準静的引っ張り試験を行い、筋腱移行部、腱部、付着部の伸長率を測定した。 結果:棘上筋腱の腱繊維はJーSよりBーSで太い。JーSで腱線維は付着部に近づくに従って先細となる。引っ張り試験では破断応力は、JーSよりBーSで大きく、一方後者で弾性率は低い。BーSにおいて腱部は最大の伸長率を示したが、JーSは各部平均的に伸長する。 ‘Gross rupture'(組織学的断裂)はBーSでは腱近位部でおこり、JーSでは付着部付近で生じた。‘Concealed rupture'(組織学的断裂)は付着部付近で生じ、周部の変性の程度を反映している。 結論:棘上筋腱のBーSとJーSは組織学的および生体力学的に異なる。JーS層は引っ張り力により影響されやすい。
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