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真菌カンジダによる実験的関節炎の硬組識学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670669
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関日本歯科大学

研究代表者

中村 康則  日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (20095201)

研究分担者 青木 茂治  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (20095045)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードCandida allicans / 関節炎 / ラット / 新生骨 / 骨吸収斑
研究概要

口腔カンジダ症患者から分離したC.albicans K株の1×10^7〜4×10^7cellsを4週齢の雌雄SDラットに1回静脈接種することにより四肢に関節炎を発症せしめ、外観症状(腫脹,発赤,歩行異常)の経過を観察すると共に関節部骨の形態変化について検討した。
1.経過観察:(1)発症率には性差はなく、接種菌量の増量にほぼ依存して発症頻度も高くなった。(2)発症の時期は菌接種後2〜4週に集中したが、2ケ月以降に遅発する例や再発例もあった。(3)発症部位は諸々の関節に及ぶが、中でも足根部,膝,助骨,肘の頻度が高かった。また、一個体で複数部位に発症する例が約4割あり、接種菌量が増量すると発症部位の総数も増加した。(4)外観症状の回復には平均2週間位を要したが、数日間の軽症例や長期間持続するものもいた。 2.骨形態変化:(1)関節炎部位の軟X線写真からは骨の膨隆,骨吸収斑の他、関節面の凹凸もみられた。骨吸収斑は未発症の骨にも同様にみられた。(2)それら部位のCMR写真からは軟X線所見を裏付ける骨造生像や骨吸収窩像の他、皮貭骨の菲薄化、骨梁の減少も観察された。この造生骨の形成過程を踵骨の例でみると、外観症状の出現から4日位で針状の未熟骨が部分形成され、その数日後には桿状骨となり骨辺縁を取巻いていた。この間に投与した硬組織時刻描記剤テトラサイクリンの骨蛍光分布は造生骨が顕著であり、石灰化が活発であることが示された。そして、この骨変化は外観症状が顕著なもの程、高度でかつ永続した。(3)病理組織標本からは旺盛な骨芽細胞が造骨している一方で、破骨細胞の出現による骨吸収窩像がみられたが、これらの所見は関節周囲の強裂な炎症に起因すると思われた。
以上の成績から、本真菌によるラット関節炎は多発性であること、遅発や再発も起こること、骨に対しては新生骨の造生と骨吸収斑の変化が主であり、これらの骨病変は自然治癒しにくいことが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Aoki: "Comparative pathogenicity of a wildーtype strain and respiratory mutants of Candida albicans in mice" Zbl.Bakt.ーInt.J.Med.Microbiol.273. 332-343 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] S.ItoーKuwa: "Virulence of a wildーtype parent and a petite mutant of Candida albicans toward rats" Jpn.J.Oral Biol.32. 702-705 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Nakamura: "Induction of experimental Candida arthritis in rats" J.Med.Vet.Mycol. 29. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] S.Aoki: "Pathologic features of experimental Candida arthritis in rats"

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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