研究方法に記載した方法で、脱水兎、溢水兎を作成し使用した。 使用薬剤はセフェム系薬剤の内 CPZ、CAZ、CPZ、CMD、ペニシリン系薬剤の内ABPC、テトラサイクリン系薬剤の内MINOを使用した。薬剤血清内濃度は30分、60分、90分、120分、180分、240分、360分、480分で測定した。 1.CPZの脱水兎、溢水兎、正常兎での血清内動態 投予開始後、溢水兎、正常兎とも血清内濃度に有意な差はなかった。 2.CAZの脱水兎、正常兎での血清内動態 投与開始後同時間では、脱水兎群が溢水兎群にくらべ血清内濃度は有意に高かったが、濃度減少速度は同じでグラフでは平行に推移した。正常兎ではその中間で推移した。 3.CPMの受水兎、溢水兎での血清内動態 投与開始後同時間では、脱水兎群が溢水群にくらべ血清内濃度はやや高く、濃度減少速度はCAZと同様にグラフでは平行に推移した。 4.CMDの脱水兎、溢水兎での血清内動態 脱水兎群は投与後30分の血清内濃度は、既に脱水兎群のそれにくらべ1/20以下と低濃度を呈した。これは、CMDは他のセフェム系薬剤と比較して尿中急速排泄型であることが原因と考えられた。 5.ABPCの脱水兎、溢水兎での血清内動態 投与開始後、条件に関係なく血清内濃度は同程度に減少するが、脱水兎群、溢水兎群ともに濃度減少速度は120分まで急速でその後はおだやかな曲線を呈した。 6.MINOの脱水兎、溢水兎での血清内動態 投与開始後、条件に関係なく血清内濃度は同程度に減少し、濃度減少速度も一定であった。
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