研究課題/領域番号 |
02670757
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
和田 仁 東北大学, 工学部, 助教授 (30111264)
|
研究分担者 |
大山 健二 東北大学, 医学部, 講師 (10152266)
小林 俊光 東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
高坂 知節 東北大学, 医学部, 教授 (80004646)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 聴力正常者 / 誘発耳音響放射 / 中耳動特性 / Middle Ear Analyser / Frequency Response / 相関 |
研究概要 |
プロ-ブ内イヤホンより発せられる音波が、外耳道、鼓膜、耳小骨連鎖および中耳含気腔を経由し、蝸牛内のある部位を刺激する。そして、コルチ器における能動的な電気ー機械変換に励起された基底板の振動が、前述と逆の道順をたどり、外耳道内の微小圧力変動として、プロ-ブ内マイクロホンで検出される。これが、誘発耳音響放射(Evoked Otoacoustic Emissions:eーOAE)の発生メカニズムと考えられている。従って、eーOAEに及ぼす中耳の影響は大きいことが想像される。そこで、本研究では、eーOAE測定システムと我々の開発したMiddle Ear Analyserを用い、聴力正常な被検者のeーOAEと中耳動特性を測定し、eーOAEが最も明瞭に記録できる入力刺激音周波数と中耳動特性の相関および鼓膜自身並びに鼓膜に及ぼす耳小骨連鎖や中耳含気腔の影響を考慮した鼓膜面での動きやすさ、すなわち中耳の可動性とeーOAEの関係について調べてみた。その結果、以下のことが明かとなった。 1.eーOAEが最も明瞭に記録できる入力刺激音周波数は、鼓膜の体積変位が最大となる中耳共振周波数にほぼ一致する。 2.eーOAE周波数の卓越成分は、ほぼ入力刺激音周波数に一致する。 3.大きくも小さくもない適度な可動性を有する中耳で、eーOAEの音圧が最大となる。
|