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滲出性中耳炎中耳腔貯留液のレオロジ-的性質に及ぼす経口薬剤の効果

研究課題

研究課題/領域番号 02670761
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関三重大学

研究代表者

間島 雄一  三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (60024791)

研究分担者 坂倉 康夫  三重大学, 医学部, 教授 (40024723)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード粘液融解剤 / Lーシステインエチル塩酸塩 / 滲出性中耳炎 / 中耳腔貯留液 / 粘性 / 弾性
研究概要

小児滲出性中耳炎患者に粘液融解剤の一つであるチオ-ル製剤のLーシステインエチル塩酸塩(以下Lーシステイン)を300mg/日,4週間経口投与し,投与4週間目の中耳鋳貯留液(以下MEE)の有無を検討するとともに,MEEの投与前後のMEEの粘弾性的性状を動的弾性率G',動的粘性率η'を測定することにより検討した。検討した20耳のMEEの投与前のG',η'はともに高く,中耳や耳管の繊毛により効果的に運搬され難いレオロジ-的性質を有していた。投与前後にMEEが認められたもののうち,Lーシステイン投与後にG',η'の低下(改善)したものは64%,G',η'が上昇(悪化)したもの36%であり,投与前後のMEEのG',η'に有意の変化は認められなかった。Lーシステインはチオ-ル基を有する粘液融解剤であり,このチオ-ル基が粘液糖蛋白のSーS結合を開裂して粘液の粘稠度をin vitroで低下させることが知られている。我々は過去に本薬剤を成人慢性副鼻腔炎患者に4週間経口投与し,慢性副鼻腔炎鼻汁の高いG',η'が有意に低下したことをin vivoにて観察している。慢性副鼻腔炎経口投与ではLーシステインが他の薬剤すなわち蛋白分解酵素serratiopeptidase,粘液調制剤Sーcarboxymethylcysteine(SCMC),抗菌剤NorfloxacinのどれよりもG',η'の低下(改善)に効果的であった。一方,今回の結果で示されたごとく小児滲出性中耳炎MEEのG',η'を改善した過去の我々の結果と対照的であった。すなわちMEEに対する粘液融解剤の投与は副鼻腔炎や下気道閉塞性疾患と同じ基準で使用すべきでなく,滲出性中耳炎独自の薬物の使用基準を確立することが必要であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yuichi Majima: "Effects of mucokinetic drugs on viscoelasticity of middle ear effusion from children with otitis media with effusion."

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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