研究課題/領域番号 |
02670796
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
堀田 善裕 (堀田 喜裕) 順天堂大学, 医学部・眼科, 助手 (90173608)
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研究分担者 |
秋山 修一 順天堂大学, 医学部・眼科, 助手 (10192915)
横山 利幸 順天堂大学, 医学部・眼科, 助手 (00191528)
藤井 慶子 順天堂大学, 医学部・眼科, 講師
藤木 慶子 順天堂大学, 医学部眼科, 講師
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ベクタ- / 遺伝子移入 / 遺伝子発現 / 遺伝子治療 / 硝子体 / 分子生物学 / RNA |
研究概要 |
1.培養細胞への遺伝子の移入実験 ベクタ-はpcDを用いた。pcDにヒトOATのcDNAを組み込んだpcDHOATを、OAT活性の非常に低いChinese hamster ovary(CHO)細胞に、電気穿孔法によって移入した。移入してから48時間後にすべて回収して、それぞれサザンブロット、ノ-ザンブロット、ウエスタンブロットを行ない、さらにOATの活性を測定した。移入したCHO細胞には、ベクタ-DNAが存在し、ヒトOATのmRNAと蛋白質が産生され、OAT活性が著明に上昇した。さらにOATのmRNAがほとんど欠損し、そのためにOATの活性の非常に低い脳回状網膜脈絡膜萎縮患者の線維芽細胞(GA35細胞)を用いて、上記のCHO細胞の実験と同様に行なった。GA35細胞はCHO細胞と異なって株化されていないためか、電気穿孔後多くの細胞が培養液に浮遊した。移入したGA35細胞には、ベクタ-DNAが存在し、ヒトOATのmRNAが産生された。しかしOATの活性のある蛋白質は認められたがわずかであった。CHO細胞に活性のあるヒトのOAT蛋白質を作らせることに成功し、GA35細胞にも活性のあるOAT蛋白質を作らせることにいちおうは成功したが、ごくわずかであり今後に課題を残した。 2.家兎硝子体への遺伝子の移入実験 眼組織へ目的の遺伝子を移入し発現させる目的で、家兎の硝子体にpcDHOATを蒸留水に溶かした液を、毛様体扁平部から27ゲ-ジ針で刺入して硝子体の中央に注入した。3カ月後に屠殺し、各組織からRNAを抽出し、ノ-ザンブロットを行なった。残念ながら今のところ家兎の網膜にヒトのOATのmRNAを発現させることに成功していない。今後使用するベクタ-、DNAの注入方法などに工夫が必要と考える。また本研究期間中に、網膜色素変性やレ-ベル病などの眼科領域で治療の対照と考えられる疾患の研究が進んだため、日本人家系について分子レベルで検討を加えた。
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