研究課題/領域番号 |
02670799
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
荻野 誠周 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (50115812)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 特発性黄斑上膜 / 後部硝子体剥離 / 特発性黄斑上膜形成症 / 硝子体網膜牽引症候群 / コラ-ゲン / フィブロネクチン / glial fibrillarv acidic protein |
研究概要 |
特発性黄斑上膜は臨床的には、後部硝子体剥離のある「特発性黄斑上膜形成症」と、それのない「硝子体網膜率引症候群」とに細隙灯顕徴鏡所見から分類可能であることを明らかにした。そしてそれは硝子体手術所見からも確認された。その発生機序として、後者は前方に液化腔をもつ後部硝子体膜そのものであり、前者は後部硝子体剥離後に遺残した後部硝子体膜である可能性が高いことが推定された。そこで黄斑上膜の組織学的に検討を行った。黄斑上膜の剥離手術の適応となった症例から8標本について免疫組織学的検討が可能であった。黄斑上膜は、網膜側から(1)網膜内境界膜(2)問質組織(3)一層の扁平な細胞の三層構造を基本構造としてもつことが、明らかとなった。コラ-ゲンとフィブロネクチンについての免疫組織学的検討は、間質組織内境界膜についで11型コラ-ゲンの薄層、ついでIII型コラ-ゲンの比較的厚い層、最内層としてIV型コラ-ゲンの証明される基底膜からなり、フィブロネクチンが問質内にびまん性に存在していることがしめされた。細胞層の一部はglial fibrillary acidic proteinが免疫組織学的に陽性であり、その起源にグリア細胞が関与していることが判明した。後部硝子体剥離がない硝子体網膜牽引症候群からの膜組織では内境界膜は証明されず、さらに細胞も存在しないII型コラ-ゲンのみからなるものがみられて、後部硝子体膜そのものであることが示唆された。以上の結果から特発性黄斑上膜の発症機序は次のようなものであろうことが強く示唆された。まず黄斑前に生じた硝子体液化腔の後壁をなす後部硝子体皮質が濃縮して後部硝子体膜が形成される。ついでその後部硝子体膜が収縮剥離する。この収縮剥離過程が硝子体網膜牽引症候群をなす黄斑上膜であり、細胞増殖癒着が強く、剥離に際して網膜上に残存、癒着が強いため手術により内境界膜が共に採れてくるのが特発性黄斑上膜形成症をなす黄斑上膜である。
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