研究課題/領域番号 |
02670806
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山合 友一朗 岡山大学, 歯学部, 助手 (00158057)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マウス / 歯胚 / 神経堤細胞 / 単クローン抗体 / in vitro immunization / マイクロウェーブ固定 / 単クロ-ン抗体 / マイクロウエ-ブ固定 / マイクロウェ-ブ |
研究概要 |
頭部神経堤細胞の器官原器の誘導能は主に鳥類を中心に多く報告されてきたが、鳥類には歯が無く、歯胚誘導の研究を行なうためには哺乳類胚を用いた研究が不可欠である。しかし、哺乳類の場合鳥類とは異なり移植実験が困難であることから、抗体による細胞識別実験を中心に考えることが最良と思われた。 当年度では、前年度の実験条件の設定にもとづき、得られた抗体を用いて、頭部神経堤細胞が頭部から歯胚へ至る道程を追及した。動態追跡にはC57B1/6系マウス13日胚を用いた。13日胚頭部標本は(1)動態追跡、(2)抗体スクリーニング、(3)抗原として用いた。(1)と(2)に関しては、当該研究により開発した新AMex法を用い、50%アセトン、0.1MPBS中で37℃、360W出力のマイクロウエーブ(バイオラド社、H2500)で固定し、6μm厚のパラプラスト連続切片を作って用いた。(3)に関しては、固定、無固定とも得られた単クローン抗体は同一であった。単クローン抗体の作製は前年度から更に改良を加え、2段階感作のin vitro immunization法を用い、(2)を抗原としてBalb/c系マウスヒ細胞、PAIミエローマによるハイブリドーマに産生させた。培養上清中の単クローン抗体はWestern Blotting法、Subclass決定のためのOuchterlony法等で確認した。動態追跡用の頭部標本は、終脳、眼球、上顎臼歯歯胚を通る面で切片を作った。切片は抗体を含む培養上清で反応させた後、ビオチン結合抗体、金コロイド結合ストレプトアジン(Biocell Research社)で反応させ、シグナルを光顕で検出した。その結果、シグナルは、頭部皮下、眼球周囲、上・下顎突起、歯胚周囲の間葉細胞、三叉神経節に検出された。また眼球間で二又に分かれるように見え、歯胚周囲では頬側により強く検出された。このことから、頭部神経堤細胞は頭頂部から終脳外表に沿って下降し、眼球の内下方で二分し、内側の方は上顎歯胚へ達することが推測された。
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