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象牙質アパタイトの結晶性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02670922
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 小児・社会系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

大嶋 隆  大阪大学, 歯学部, 助教授 (80116003)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード象牙質 / アパタイト / X線回析 / 透過型電子顕微鏡 / 低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病
研究概要

低リン血症性ビタミンD抵抗性クル病(以下HVDRRと略)の病理組織学的特徴の一つに,球間象牙質の多発とそれに伴つ多数の球状象牙質の発生があげられる。この球状象牙質のアパタイト結晶は,透過型電子顕微鏡で調べると,健常象牙質のそれと比較してきわめて大きく,このため、HVDRR象牙質アパタイトの結晶性の高いことが示された。また,血清リンレベルが正常で健全なヒトに発生した球間象牙質部の球状象牙質のアパタイト結晶も,同様の方法で調べると,健全象牙質部のそれと比較して大きかった。さらにRegional Odontodysplasiaに罹患した永久歯に発生した球間象牙質部の球象象牙質を微小焦点X線回析および透過型電子顕微鏡で観察したところ,球象象牙質における結晶性は高く,やはり球状象牙質部のアパタイトは大きいことが明らかとなった。これらの結果は、球状象牙質部のアパタイトの結晶性は被験者の疾病あるいは血中のリン濃度に関係なく高く,これがアパタイト結晶の大きさに起因することを示唆している。
そこでHVDRRのモデル動物であるHypマウスに高リン・高カルシウム食を与えて血中リン濃度を正常値にまで回復させ,その時に形成された象牙質を病理組織学的ならびに結晶学的に調べた。その結果,Hypマウスの血清リン値を正常値に回復させても,HVDRRに特徴的に認められる球間象牙質の多発は認められ,同部の球状象牙質のアパタイト結晶は大きく,その結晶性は高いものであった。
以上の結果は、球間象牙質部に認められる球状象牙質のアパタイト結晶がすぐれているのは,アパタイトが成長する上で必要なスペ-スの有無といった物理的な要因が関与している可能性を示している。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 阿部 慶子: "低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病患者乳歯の病理組織学的観察" 小児歯科学雑誌. 28. 143-152 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Keiko Abe: "Xーray diffraction analysis and transmission electron microscopic examination of globular dentin" Calcified Tissue International. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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