キーワード | ヘテロ環縮合カンファ-1,2,4ートリアジン / 中枢興ふん作用 / 主作用因 / カンファ-1,2,3ートリアジン / 構造活性相関 / カンファ-1,2,4ートリアジン / 主作用団 / ヘテロ環縮合カンファ-1,2,4ートリアジン類 / カンファー1,2,3ートリアジン / 中枢興奮作用 / 活性コンホメ-ション / ヒドラジノカンファー1,2,4ートリアジン / ヘテロ環の構築 |
研究概要 |
研究代表者が天然産のカンファ-から合成した中枢興ふん薬カンファ-トリアジン1,2,3ートリアジンをリ-ド化合物とする開発研究の一環として、異性体である3ーヒドラジノあるいは3ーアミノカンフィ-1,2,4ートリアジンに数々の親電子剤を縮合させてトリアジン環上に5または6員環ヘテロ骨格であるイミダゾ-ル、1,2,4ートリアゾ-ル、チオジアゾ-ル、テトラジ-ル、ピリミジン等を構築した。 2年間に合成したこれらトリアジミ環内窒素を構成原子とする多環状ヘテロ環の中枢作用を丸ごとのマウスを用いて測定した結果、出発物質の一つである3ーヒドラジノカンファ-1,2,4ートリアジンにリ-ド化合物に匹敵する強い作用が認められ、1,2,4ートリアジンとテトラゾ-ルが縮合した化合物にもペンテトラゾ-ルの50%程の作用が認められた。これに反し、興味あることに3ーアミノ体から構築した1,2,4ートリアジン誘導体には全く作用が観測されなかった。 以上の結果から、カンファ-1,2,4ートリアジンの3位側鎖には二個の窒素原子が連続して存在することが作用発現に必須であることが示唆され、二個目の窒素原子が炭素で置換された縮合ヘテロ環には全く作用が認められないという極めて興味ある実験結果を得ることができた。またリ-ド化合物の骨格とその異性体であるカンファ-1,2,4ートリアジン環でも作用が持続する点も興味深い。今後さらに原子配列の異なるヘテロ環を構築し、より精度の高い構造活性相関を確立し中枢作用発現の主作用因を解明したい。
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