研究概要 |
1)ベンゼン部アルキル置換インド-ルの一般合成法確立ー1よりFriedelーCrafts反応で位置選択的に得られる2,3をGrignard反応にて4,5へ導き、これらをH_2SO_4やpーTsOHで処理すると好収率で4ー及び7ー位アルキル置換インド-ル類(6)(R^2=R^3=H)を与えた。一重項酸素を利用する独自の手法で1より調製した7はアルド-ル反応で8へ変換され、より多彩な置換様式を有する6の一般性高い合成前駆体として利用できる。本ル-トの応用で海産性trikentrin(全5種)の効率的合成が達成できた。 2)4位置換インド-ル共通前駆体の調製と利用ー4位置換インド-ルは麦角アルカロイドやド-パミンアゴニストの合成前駆体として需要が高い。11の共通前駆体10を1より9を経由してわずか2工程で調製できた。10に種々官能基化された求核剤を導入(5)後、閉環(11)する本ル-トは上記3を経由するル-トに比し、より柔軟性に富み、dopamine agonist12の簡便合成に応用された。 3)アルコキシインド-ル調製法への拡張ー上記10に対し、アルコ-ル(R'OH)共存下、酸処理すると、4ーアルコキシインド-ル誘導体(13)が収率よく生成することがわかった。本反応は他位置換体へも拡張できる(14→15等)。更に、R'OHとして3ーchloroー及び(R)ー(ー)ー3ーtosyloxyー1,2ーpropanediolを用いれば16,17が高収率で得られ、それぞれ容易に(±)ー及び(S)ー(ー)ーpindololへと変換できた。
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