研究課題/領域番号 |
02671009
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
渡辺 稔 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (50012638)
|
研究分担者 |
河合 智之 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (60152906)
今泉 祐治 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (60117794)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 交感神経 / 平滑筋 / 組織培養 / 細胞培養 / 神経筋接合部 / 上頚神経節 / 精管 / ノルエピネフリン |
研究概要 |
本研究は、自律神経節組織と平滑筋の同時培養により神経筋接合部を再形成させ、シナプス伝達の機序を電気生理学的手法、及びCa濃度変化測定の手法を用いて明らかにすることを目的とした。標本としては交感神経系の上頚神経節と効果器の精管平滑筋細胞を組合せて用いた。幼若ラット上頚神経節をスライスし組織培養した。また神経節細胞をコラゲナ-ゼで単離し培養した。成熟ラット及びモルモット精管から平滑筋細胞を単離し培養した。 同時培養に先立ち、まず交感神経終末から放出される化学伝達物質であるノルエピネフリン(NE)およびATPの精管平滑筋細胞の膜電流に対する作用を単離直後及び短期培養後に検討した。NEはCa電流とCa依存性K電流の両方を抑制したが、K電流の抑制の方が著しいので、精管平滑筋細胞の興奮性を増大させることが明らかとなった。Ca電流の抑制には細胞内Ca上昇によるCaチャネル抑制以外にGTP結合蛋白を介する直接的な抑制のあることが示唆された。一方NEによるCa依存性Kチャネルの抑制は細胞内Ca動態の変化によるものであることを示す結果が得られた。 同時培養は上頚神経節の組織培養後、単離平滑筋細胞をさらに植えるという方式をとったが、後者の段階で汚染を起こしやすく成功率はかなり低かった。形態的にはシナプスを形成したと思われる走査型電子顕微鏡所見が数回得られた。しかし神経を電気的に刺激した際に平滑筋の収縮が見られる、あるいはシナプス後電位が観測されるといった機能的なシナプスが形成されたという証拠は得られなかった。
|