研究課題/領域番号 |
02671013
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
高野 達哉 帝京大学, 薬学部, 教授 (40124995)
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研究分担者 |
柳生 靖子 帝京大学, 薬学部, 助手 (60211611)
峰尾 千恵子 帝京大学, 薬学部, 助手 (00190710)
佐藤 隆一郎 帝京大学, 薬学部, 助手 (50187259)
今中 常雄 帝京大学, 薬学部, 講師 (50119559)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 内皮細胞 / 血小板 / プロスタサイクリン / フィブリノ-ゲン / フィブロネクチン / コラ-ゲン / 内皮細胞剥離 |
研究概要 |
血管の内面を一層に被う血管内皮細胞は、血球成分、特に、血液凝固に関する血小板との接触を妨げるthromboresistantな性質を担っている。この内皮細胞が流体力学的ストレスによる物理的傷害、あるいは化学物質による傷害を受けると、抗血栓症が失われ、動脈硬化、血栓形成などの病態の引き金になりえるものと考えられている。本研究は、内皮細胞の剥離に伴って露出する内皮下基底膜への血小凝集粘着機構を解析するために、培養内皮細胞剥離時における血小板粘着モデルを作製した。さらに、本モデルを用いて内皮細胞における主アラキドン酸代謝産物、プロスタサイクリンの血小板の凝集粘着反応に及ぼす影響についても解析した。 血小板の内皮細胞剥離部への結合量を測定するためには、まずゲル化したコラ-ゲンの上にテフロン性Oーリングを置き、ブタ胸部大動脈内皮細胞を培養した。細胞がconfluentになった後、リングを取り除くことにより内皮細胞を剥離する。そこに^<51>Cr標識ウサギ血小板を加え、一定時間インキュベ-ション後、ホルマリン固定し、結合した血小板をγーカウンタ-にて測定した。剥離内皮層に血小板を加えて2時間後の血小板結合量を測定したところ、コラ-ゲンゲル単独では内皮層を剥離しても血小板の結合がほとんど増えないことが分かった。そこで接着性蛋白であるfibrinogen、fibronectinをコラ-ゲンゲルに加えたところ、それぞれ単独時に比べ、相乗的に血小板結合量が増加した。剥離内皮層に結合した血小板の形態を、走査型電子顕微鏡にて観察したところ、剥離部に選択的に血小板が凝集粘着している像が得られた。また、剥離内皮層に血小板を加えると同時に、PGI_2を添加したところ、血小板結合はPGI_2の濃度依存的に抑制された。
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