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実験胃潰瘍の発生および治癒に対する慣性的喫煙の影響について

研究課題

研究課題/領域番号 02671019
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関京都薬科大学

研究代表者

岡部 進  京都薬科大学, 薬学部, 教授 (90012624)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード消化性潰瘍 / 喫煙 / 潰瘍の治癒 / 再燃.再発 / 抗潰瘍薬 / 薬物療法 / H_2ー拮抗薬 / 胃機能
研究概要

胃液分泌、急性胃・十二指腸潰瘍の発生および慢性胃潰瘍の治癒に対する喫煙の影響をラットを使用し、検討した。1回の喫煙は、動物を喫煙装置(HamburgII)に入れ、一定濃度のタバコの煙に7分間暴露するという条件下で実施した。その結果、1:8(煙:空気)の混合化で1回喫煙後の血中ニコチン濃度は、喫煙直後に最高値(31.4±5.5ng/ml)を示し、この濃度は、ヒトが1本のタバコを吸ってからの最高値に近似していた。ニコチン濃度は、その後徐々に減少し、1時間後にはほぼ消失した。1日3回(4時間間隔)4週間連続的に喫煙を行い、最終喫煙1時間後に採血した群においても、血中ニコチン濃度は低く、累積は認められなかった。胃液量、酸排出量は、幽門結紮前に喫煙(1:8)させた場合には、抑制される傾向を示したが、30分後あるいは2時間後に喫煙させることにより、有意に抑制された。しかし、1:16および1:20の混合比においては、胃液分泌は若干増加する傾向を示した。連続的喫煙の効果であるが、幽門結紮前に喫煙を行った群においては胃液分泌は抑制される傾向を示した。しかし、最終喫煙を幽門結紮後に行った群においては、胃液分泌の抑制は有意であった。ヒスタミン刺激分泌に関して、1回刺激では喫煙が濃度依存的な抑制作用を示し、1:8および1:12では有意な差が認められた。2回刺激におても同様に、1:8および1:12の混合比で有意な抑制を示した。急性胃潰瘍(ストレス潰瘍、塩酸・エタノ-ル潰瘍、塩酸・アスピリン潰瘍、インドメタシン潰瘍など)の発生は、1:8の混合比での喫煙により殆ど影響をうけなかった。急性十二指腸潰瘍(メピリゾ-ル潰瘍)の発生もまた喫煙により影響をうけなかった。酢酸胃潰瘍作成後、2および4週間連続的に喫煙(1:8)を行ったが、潰瘍の自然治癒およびインドメタシン(1mg/kg,s.c.,4週間連続投与)による遅延治癒に対しても悪影響を及ぼさなかった。ただし、体重は非喫煙群と比較して、明らかに減少していた。以上より、喫煙は、胃液分泌を抑制するが、潰瘍には影響を及ぼさない事が判明した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 季 国英,岡部 進: "喫煙のラットの胃液分泌および実験潰瘍の発生および治癒におよぼす影響" 日本薬理学雑誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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