研究課題/領域番号 |
02671086
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
齋藤 康 千葉大学, 医学部, 講師 (50101358)
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研究分担者 |
森崎 信尋 千葉大学, 医学部, 助手 (40174411)
白井 厚治 千葉大学, 医学部, 講師 (00150269)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 平滑筋細胞 / 増殖因子 / SDGF / PDGF / 内皮細胞 |
研究概要 |
平滑筋細胞は継代を重ねると4代目以降で増殖因子(SDGF)を分泌する細胞にPhenotypeを変換させることをさきに報告した。このような変換がどのようにして血管壁の中で成し遂げられるのかを明らかにすることを目的として検討した。 内皮細胞と平滑筋細胞をCoーcultureした後、内皮細胞を除いてさらに平滑筋細胞を培養したときその平滑筋細胞の増殖は促進していた。このことは内皮細胞が平滑筋細胞に増殖が促進するphenotypeを形成させていることを推測させる。この条件下におけるSDGFの分泌について検討した。SDGFは内皮細胞とCoーcultureしたときの方がしない方に比べて多く分泌されていた。すなわち平滑筋細胞がautocrine sysytemを介して増殖を促進していることを推測させる。内皮細胞のかわりにマクロファ-ジで行った場合でも同様な結果が得られた。さらにマクロファ-ジのcondition mediumを加えてpreincubationしたときも同様であった。次にmedium中に分泌される平滑筋細胞形変換因子を探る目的で抗PDGF抗体を用いて前処理してそのmediumで検討した。抗PDGF抗体処理により増殖の促進した細胞への変換は完全に抑制された。このことはmedium中の因子はPDGFであることを強く示唆している。そこでSMCにPDGFを添加して同様に検討した。PDGFは増殖の速い、SDGFの分泌が促進した細胞に変換させることを見出した。以上のことから動脈硬化巣にみられる増殖の速いなどの性質を有する内膜平滑筋細胞はその形成過程でPDGFの作用により形成されてくることが推測された。 以上をまとめると以下のことを明らかにした。1)PDGFが平滑筋細胞の形質変換をする2)形質変換にはSDGFの分泌促進を発現した。
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