研究課題/領域番号 |
02671096
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
徳永 勝人 大阪大学, 医学部, 助手 (70159044)
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研究分担者 |
松沢 佑次 大阪大学, 医学部, 講師 (70116101)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 内臓脂肪蓄積型肥満 / 皮下脂肪蓄積型肥満 / VMH破壊肥満ラット / 腸間膜脂肪 / Acyl CoA Synthetase / preodipocyte / 高蔗糖食 |
研究概要 |
我々は世界に先がけて開発したCTスキャンによる脂肪組織の分析法を用いることによって、肥満症が内臓脂肪蓄積型肥満と,皮下脂肪蓄積型肥満という新しい概念で分類できることを報告し、前者では糖及び脂質代謝異常を伴うことを明らかにしてきた。従って,内臓脂肪蓄積の病態及び成因を解明することは、肥満における予方策の確立のみならず、II型糖尿病や高肪血症の成因の解明にかかわる問題であり、過栄養に基づくこれらの疾患が今後益々増加し、動脈硬化の進展等に関連していく可能性を考えると重要な意義を持っていると思われる。本研究ではさらに高血圧においても同様な分析を行い、腹腔内の内臓脂肪の蓄積が高血圧の発症と関連することを見いだした。内臓脂肪を生じる機序に関しては高蔗糖食がVMH破壊肥満ラットの腸間膜脂肪(内臓脂肪)容積を増大させ、腸間膜脂肪重量/皮下脂肪重量比を増加させることを見いだした。従って蔗糖は内臓脂肪を増加させる一因であることが明らかとなった。さらにAcy1 CoA Synthetase(ACS)のmRNA測定など分子生物学的手法を導入することにより、内臓脂肪と皮下脂肪の差異を検討した。VMHラットにおいて、腸間膜脂肪のACS mRNAレベルは皮下脂肪に比べ有意に低下しており、腸間膜脂肪は皮下脂肪に比しより高い脂肪合成活性を有していることが示唆された.また、Preadipocyteの培養による細胞生物学的研究において、腸間膜脂肪細胞は皮下脂肪細胞に比し細胞増殖能及び分化能が低い事が見いだされ、脂肪細胞の増殖に際し、むしろ成熟脂肪細胞の増大が重要である可能性が確認された。
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