研究概要 |
本研究の3年間にわたる成果は,次のように総括される。 1.ロカルエリアネットワークの代表的伝送方式であるCSMA/CD方式を相互接続する際に用いられるバッファに対する性能解析を行い,ゲートウェイ設計のための指標を与えた。 2.ポーリングシステムは,現実の通信方式の性能解析のためのモデルとして,多くに適用例があるが,さらに適用例を増やすため,いくつかのポーリングシステムの解析を行った。 3.本研究において開発中の情報流網の性能解析支援ハイブリッドツールの重要部分を占める知識ベース及び解析部分を増強するため,種々の待ち行列システムにおいて,色々なサービス規範,スケジューリングに対する解析を新たに行った。 4.待ち行列理論の適用例として,フレキシブル生産システムの性能評価を行い,平均待ち時間,平均応答時間とその分散,工具取り替え時間のシステム性能に与える影響などを導出した。 5.ATM交換機の性能解析のため,一般化されたSBBP/G/1システムとしてモデル化を行い任意に選ばれたメッセージの待ち時間の確率母関数を導出した。 6.情報流網の性能評価を支援するハイブリッド型ツールの開発を行い,知識ベースの構築,解析部分とシミュレーション部分のインタフェースの開発など行い,プロトタイプを構成するに至った。
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