研究課題/領域番号 |
02680080
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 聖徳栄養短期大学 |
研究代表者 |
牛腸 ヒロミ 聖徳栄養短期大学, 食物栄養学科, 講師 (80114916)
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研究分担者 |
佐藤 美雪 聖徳栄養短期大学, 食物栄養学科, 助手
筒井 知己 聖徳栄養短期大学, 食物栄養学科, 教授 (20132079)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | インバ-スガスクロマトグラフ法 / テルペン / におい / 保持容量 / 吸着熱 |
研究概要 |
多様な物理化学構造を持ち、様々な芳香を持つテルペン化合物を用いて、におい物質の吸着という観点からの被服の着心地を考えるためにインバ-スガスクロマトグラフ法で被服材料への芳香物質の吸着挙動を調べた。 被服材料として優れた性能を持つ羊毛を固定相とし、天然の植物界に広く存在し、香料にとって不可欠の重要な化合物であるテルペン化合物をプロ-ブとして用いた。プロ-ブには、モノテルペン炭化水素であるβーピネン、フェランドレン、リモネンとモノテルペンアルコ-ルであるリナロ-ル、モノテルペンアルデヒドであるシトラ-ルそしてモノテルペンケトンである1ーカルボンと末端基の極性が異なるテルペン化合物を選んだ。 羊毛織糸をかせ状にしてステンレスカラムに詰め、それを、購入したガスクロマトグラフに取り付け、パックドカラム分析により芳香物質の吸着実験を行なった。得られたクロマトグラムから、保持容量、極限保持容量、吸着熱などを算出して、芳香物質の羊毛への吸着機構を推定し、さらに、羊毛への吸着挙動に及ぼす末端基の効果を検討した。 プロ-ブ注入量と保持容量V_Rとの間には直線関係が成り立ち、プロ-ブと固定相との相互作用が小さいことを示唆した。極限保持容量V_R^0の値は極性が最も低いモノテルペン炭化水素が最も小さく、以下、モノテルペンアルコ-ル、モノテルペンケトン、モノテルペンアルデヒドの順に大きくなっており、官能基の影響がV_R^0に反映されていることが推側できた。各プロ-ブの沸点と保持容量V_Rとの関係からもこの事が裏付けられた。側定前後のカラム固定相の羊毛の変性状態も検討し、保持容量V_R、極限保持容量V_R^0の値は変化していくが、吸着熱の算出には大きな影響は与えないことがわかった。
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