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十七世紀西欧におけるガリレオの運動論の果した役割

研究課題

研究課題/領域番号 02680088
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 科学技術史
研究機関東北大学

研究代表者

吉仲 正和  東北大学, 理学部, 助教授 (20034598)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードトリチェリ- / バリア-ニ / ガッサンディ / メルセンヌ / ディグビ- / チャ-ルトン / デカルト / ニュ-トン
研究概要

1.ガリレオの弟子のトリチェリ-は,投射された物体の軌跡を扱い,初速度が任意の方向の場合に拡張し,そのため慣性の法則を用いはしたが,それが全力学のかなめの位置を占める原理だということには気づかなかった。バリア-ニは,ガリレオが『新科学対話』で提出した,すべて重いものが等しく落下するという命題を深め,重さと物質との関係としてとらえ,慣性質量の概念に近づいた。 2.ガッサンディは,ガリレオの『天文対話』の中の船のマストの上から落下する運動をとり出し,ガリレオの「相対性の原理」を明確した。メルセンヌは,ガリレオの業績を広くフランスに紹介し,ガリレオの運動の科学を動力学的な述語で読もうとした。ケネルム・ディグビ-は,イングランドの生まれではあるが,長期間フランスに滞在し,パリで『二論文』(1644)を英文で出版し,ガリレオの『新科学対話』の内容や新しい運動論を紹介した。 3.イングランドのウォルタ-・チャルトンは『エピクロスーガッサンディ-チャ-ルトンの自然学』(1654)で大陸の“新科学"を紹介し,ガリレオやガリレオ以降の業績を明らかにした。 4.デカルトは直接,ガリレオの『天文対話』や『新科学対話』を読み,自己の読後感を述べている。その中で,複雑な自然現象の中から見事に特定の因果連関を見いだしているとガリレオを評価するとともに,デカトはガリレオが基礎なしに建築したと批判する。デカルトによれば“解析"により発見した第一原理から体系的に理論を展開すべきであるという。 5.ニュ-トンはガリレオの『天文対話』は読んだが,『新科学対話』は読まなかった。しかし,『新科学対話』の内容はディグビ-やチャ-ルトンを通じて知っていた。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高橋 憲一: "信立する科学史学" 登坂 治彦(北樹出版), 252 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 大野 誠: "科学史の世界" 海老原 熊雄(丸善), 280 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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