研究課題/領域番号 |
02680189
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東邦大学 (1992) 放射線医学総合研究所 (1990-1991) |
研究代表者 |
山田 武 東邦大学, 医学部・生物学研究室, 教授 (30166714)
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研究分担者 |
岡 和之 東邦大学医学部, 生物学研究室, 講師 (10120247)
大山 ハルミ 放射線医学総合研究所, 障害臨床研究部, 主任研究官 (70160645)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 原子力 / 核燃料再処理 / 核融合 / トリチウム / 生物影響 / 慢性被曝 / 胎児発達 / RBE / 発生障害 |
研究概要 |
本研究は、今後核燃料再処理あるいは核融合炉開発にともなって環境中への放出が増加すると考えられるトリチウムの人体へのリスク評価に当たって必須なトリチウムβ線のRBEを測定することを目的とした。RBEは当核放射線の生物効果の指標を何にとるかにより変動するが、ここでは、哺乳類組織中もっとも感受性の高い胚発生過程とくに胎児期の障害を指標としてトリチウムβ線のRBEを測定した。トリチウムは放射線防護上内部被曝が問題となるが、RBE測定実験も実際におこりうる汚染経路を模した投与法をとらねばならない。本実験ではトリチウムを含む飲料水を飲ませる方法をとった。すなわち、妊娠初日より各種濃度のトリチウムを含む飲料水を与えた場合の胎児への影響を指標としてトリチウム水β線のRBEを求めた。 まず、妊娠初日より各種濃度のトリチウム水を含む飲料水を母マウスに与えながら、経時的に胎児を摘出してそのトリチウム含有濃度を測定し、その測定値をもとに胎児の水分含有率を90%と仮定してβ線による被曝線量率および妊娠全期間の被曝総線量を推定した。胎児組織内トリチウム濃度は投与飲料水内濃度に比例し、その約1/2となることがわかった。ついで、 ^<137>Cs-γ線連続照射装置を用い、トリチウム飲料水投与時に相当する各種低線量率で連続緩照射を行ない、脳重量減少など数種の障害を指標として線量効果関係を求めた。 最後に妊娠初期よりトリチウム飲料水を投与したマウス胎児の同様な障害の線量-効果関係を求め、上述の結果と比較してRBEを求めた。すなわち、胎児の体重、脳のサイズと重量、脳タンパン質量の線量依存性減少を、γ線緩照射の結果と比較しトリチウム水β線のRBEを推定した。その結果、RBEは1.7-1.9となった。この値は、これまで報告されたトリチウムβ線のRBE値の範囲内にあるが、諸般の条件を考慮しても、1であるトリチウムβ線の現在の線質係数は、2とすべきである、とする考えを一層支持するものである。
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