研究課題/領域番号 |
02680191
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田林 明 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (70092525)
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研究分担者 |
菊地 俊夫 東京都立大学, 理学部, 助教授 (50169827)
村山 祐司 筑波大学, 地球科学系, 講師 (30182140)
斎藤 功 筑波大学, 地球科学系, 教授 (90006586)
高橋 伸夫 筑波大学, 地球科学系, 教授 (50015773)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 商品作物 / 行動論的要因 / チューリップ球根 / レンコン / 黒部川扇状地 / 意志決定 / 自然的条件 / 社会・経済的条件 / コンニャク / 自然条件 / チュ-リップ球根 / 霞ヶ浦西岸地域 / 赤域山麓 / 霞ケ浦西岸地域 / 赤城山麓 |
研究概要 |
日本各地の商品作物を中心とする農業地域形成の要因については、これまで多くの研究で検討されてきたが、それらは主に自然条件と社会・経済的条件およびこれらの条件の相互関係から説明されてきた。しかし、ある商品作物を取り入れるか否かという農民の意志決定行動は、農民自身の価値観や経歴、知識、行動様式などによって左右されることも多い。これらの人間的要因、すなわち行動論的要因を、従来から検討されてきた諸要因とともに分析し、商品作物地域形成のメカニズムを解明しようとするのがこの研究の最終的な課題である。 このため本研究では地域全体の商品作物栽培の動向を明らかにするとともに、個々の農家や農民の動きを追い、それらを積み上げることによって全体の地域を理解しようとした。富山県黒部川扇状地や茨城県の霞ヶ浦地域、協和町、つくば市、群馬県赤城山麓や大間々扇状地、福岡県筑後川流域などで調査を実施する一方、カナダやニュージーランドなどでの調査結果も参考にした。 結果として、商品作物栽培地域形成には、土壌や地形や水といった自然条件と、市場の有無といった経済的条件、社会的条件や政策、歴史的伝統や文化的背景、さらに技術の蓄積などの地域全体の要素とともに、個人的な要素としては新しい商品作物を採用する際や商品作物生産の大きな転機となった場合、農民が営農の意欲をもっているか、農業に誇りをもっているか、将来への展望を持っているかどうかが重要であることがわかった。そして、この営農意欲は、農民自身の年齢と健康状態、農業に対する価値観、後継者の有無、家族構成、地域組織の有無、地域組織のリーダーの存在とその性格、農民の農業技術の水準、そして経営規模と経営内容(他の農業経営部門の状況)によって大きく左右されることがわかった。
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