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化学感覚レセプタ-のリガンド識別の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 02680207
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 分子遺伝学・分子生理学
研究機関名古屋大学

研究代表者

今栄 康雄  名古屋大学, 理学部, 助教授 (70022712)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード感覚レセプタ- / リガンド認識 / 大腸菌 / 遺伝子工学
研究概要

大腸菌は、4種の膜貫通性の化学感覚レセプタ-を持っている。主にアスパラギン酸の受容に働くTar、セリンの受容に働くTsr、リボ-スの受容に働くTrg、ジペプチドの受容に働くTapである。これらのレセプタ-がどのようにリガンドの認識と識別を行うかを、主に遺伝子工学的手法で解析した。
まず、Tsrにおけるセリンの認識に関与するArgー64とThrー156が、極めて相同性の高いTarにも存在することから、それらを別のアミノ酸残基に変えた時の機能変化を解析し、Tarでも両残基がアスパラギン酸の認識に関与すること、従って、これらの残基がセリン及びアスパラギン酸の共通の部分(例えば、COOH基とNH_2基)の認識に関与していることを明らかにし、論文として報告した。
つぎに、Tarが全くCys残基を持たない点に注目し、この両残基をCysに置き換えたものを作成した。この変異レセプタ-を持つ菌でもアスパラギン酸応答がみられたが、SH試薬を添加することでこの応答能が特異的に消失すること、また、予めアスパラギン酸を存在させると、このSH試薬の効果が顕著に弱められることを見いだした。これらの結果は、Argー64とThrー154がTarのアスパラギン酸結合部位を構成していることを強く示唆している。Cysを持つTarに対するSH試薬の結合量の解析は、当科研費で購入したグラジエントポンプを用いた高速クロマトグラム法で行った。この方法は、今後のレセプタ-の精製にも重要な手段になることが判った。
TarやTsrほどリガンドについての解析が進んでいないTrgとTapについて、フェノ-ルが忌避物質として受容されることを見いだし、報告した。また、これらのレセプタ-が温度レセプタ-としても機能することを報告した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] L.Lee: "Role of threonine reside 154 in ligand recognition of the Tar chemoreceptor in Escherichia coli." Journal of Bacteriology. 172. 377-382 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] K.Yamamoto: "Repellent response functions of the Trg and Tap chemoreceptors of Escherichia coli." Journal of Bacteriology. 172. 383-388 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] T.Nara: "Thermosensing ability of Trg and Tap chemoreceptors in Escherichia coli." Journal of Bacteriology. 173. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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