研究課題/領域番号 |
02680234
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
生田 孝至 新潟大学, 教育学部, 教授 (20018823)
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研究分担者 |
藤岡 完治 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90030048)
藤村 正司 新潟大学, 教育学部, 助教授 (40181391)
竹下 由紀子 新潟大学, 教育学部, 教授 (00018152)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 教師教育 / 意思決定 / 教授行動 / 授業認知 / 授業モデル / 授業改善 / 目標準拠評価 / 授業研究 / 授業分析 |
研究概要 |
本研究は、教師の力量形成の方法として教師に授業過程での要因を意識化させ、それを通して授業認知力を形成することを目的とした。授業過程に関する要因の中でも、「授業成果に関する要因」を中心に「児童、生徒に関する要因」「教材に関する要因」「教授方法に関する要因」を設定し、授業成果とこれらの要因を授業者がどのように見取ることができるかについて要因を整理した。授業設計に当たって、教師に授業成果を意識化させるために、事前に目標準拠テストを示し、授業目標とこのテストの整合性を検討してもらった後、授業を実施した。取り上げた単元は算数「分数」である。授業実施後、目標準拠テストの実施と教師によるテスト成果の予測を行った。対象とした教師は、初任教師と中堅教師である。分析は、目標準拠テスト成果と教師の予測データとの比較を、テスト項目及び児童について実施し、予測に関する要因分析・整理を行った。 その結果1)授業成果の認知は、初任教師は過大評価が多く、中堅教師は過大評価、過小評価共に少ない。また、授業過程での認知は、初任者が最後まで過大評価が高いが、中堅教師は授業過程を経るに連れて過大評価、過小評価が減少し、かなり学習状況を認知できるようになる。2)授業成果の認知において、初任者は授業内容と学習者の理解状況をかなり一貫性をもって認知しており、教師の認知状況には不協和は極めて少ないことが判明した。しかし、テストデータではこうした状況とは異なっており、ここ教師の認知の誤りが明白に認められる。こうした事象は中堅教師では授業過程とともに小さくなる。3)授業成果への意識化は教師の授業過程での児童の見取りを活性化し、意識化させることに寄与する、などが明らかになった。
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