研究分担者 |
本田 亮 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (50199577)
松川 徳雄 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30101281)
跡部 紘三 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90027467)
斉藤 晴男 四国大学, 学長 (30029590)
福岡 登 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10029689)
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研究概要 |
情報化の進んだ現在の社会において,理科,そのなかでも物理学の知識は社会人として欠くことの出来ないものであるが,高等学校に於ける選択理科においては,物理を履修する者が減少していることが指摘されている。その理由として小・中学校における理科の物理分野の指導の問題が指摘されている。小・中学生に正しい,分りやすい,要点を押えた授業をするためには指導する教員が,指導内容を十分に理解していることが必要である。しかし,本研究において,教員養成系大学・学部における学生の高校・大学における物理学履修の実態を調査した結果,小学校教員養成課程においては多くの者が,高校・大学でほとんど物理学の講義を受けることなく教員となっていることがわかった。そこで昨年度までの研究により,小学校学習指導要領に含まれる物理分野を指導するために必要な物理学の内容をリストアップして,それをもとに大学に於ける2単位の講義録の作成をおこなった。本年度はこの講義録に基づいた講義を行うとともに,内容の修正を行なった。高校で物理の履修をしていない学生は,式が出てくると拒否反応を示す。しかし,物理学の講義を行うとき全く式を使わないというわけにはいかず,式をいかに教えるかが重要なポイントである。大学レベルとはいえない易しい演示実験も取り入れて講義を行ったが,これに対する学生の反応は良かった。あと1,2年講義を行い,内容の手直しをして小学校教員養成のための物理カリキュラムを完成させたい。その暁には,本として出版したいと考えている。
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