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都市家族への地域的・社会的サポ-トシステムの形成過程と機能に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 02801027
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関北陸大学

研究代表者

石原 多賀子  北陸大学, 薬学部, 助教授 (30193345)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード都市的生活様式 / 地域ケア / 校下コミュニティ / サポ-トシステム / 地緑 / 地緑集団と行政の連携 / 都市構造 / 住民ニ-ズ
研究概要

都市家族は農村的生活様式とは異なった生活様式の中で、生計基盤や生計手段はその都市の産業構造の変動をもろに受けつつライフサイクルの過程で社会的弱者である子供や高齢者を構成員としている。従って特に零細な商工業者や雇用労働者の家族にとって経済的な問題は直ちに家族の生計・世話・介護を困難にしてしまう状況が生じるが,これに対して地域社会や行政がどのように対応し家族をサポ-トしてきたかを明らかにするために,全国的にも珍らしい事例として知られている石川県金沢市の「善隣館」を戦前・戦後を通して調査研究をおこなった。特に戦前において民間の先駆性と柔軟性を基礎に校下コミュニティという地緑集団と行政との連携の仕方に善隣館活動の特微が伺えることが,福岡市倉敷市および東京都との比較調査の中で明らかにされた。また,戦前・戦後をとおして存続しえた基盤に重層的な地緑構造と機能のあることも示唆され今後この点をさらに深く分析していきたいと思う。
戦後の善隣館活動は社会教育法による公民館との活動の分離により、大きな危機に直面しつつも地域福祉の徒歩圏内におけるひとつの拠点として、存続しつづけてきたといえよう。ヒアリング,資料合析,福祉行政の変化についての分析の結果,善隣館は地域住民の個別的、緊急的な諸問題に対応していることが明らかになった。すなわち行政やビジネスの領域では一定の量を必要とし顕在化することが必要であるが、地域住民とくに問題に直面している家族にとっては個別的でありすぐに対応してほしいニ-ズがある。このニ-ズと行政需要の狭間において社会の変動の中で対応してほしい諸問題を小回りのきく形でとりあげサポ-トをしてきた点にいわゆる金沢方式の善隣館活動の特徴があるということが指摘できよう。この点は従来いわれていた地元篤志家層による福祉活動という枠ではとらえられない点である。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 石原 多賀子: "地域社会における家族へのサポ-トシステムの形成過程(2)" 北陸大学紀要. 第14号. 257-272 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 二宮 哲雄編著 石原 多賀子他著: "金沢 一伝統・再生・アメニティ" 御茶の水書房, 530 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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