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方言主流社会における方言と共通語の使い分け行動と使い分け意識に関する調査・研究

研究課題

研究課題/領域番号 02801053
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 国語学
研究機関弘前大学

研究代表者

佐藤 和之  弘前大学, 人文学部, 助教授 (40133912)

研究期間 (年度) 1990 – 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード津軽方言 / 共通語 / 国語教育 / 言語意識 / 言語行動 / 東京 / マスコミ / バイリンガル / 方言 / 方言イメ-ジ / 地域イメ-ジ / ことばの使い分け
研究概要

方言で生活することが日常の地域社会においては、共通語が中心の社会とは違った「ことばの使い分けル-ル」があってしかるべきであるし、均質な学校教育から離れて、それぞれの地域社会にあった方言の使われ方や役割について話し合われる必要がある。共通語の必要性は高校生よりも若年層で、それよりも上の世代ではさらにその必要性を感じており、一般に社会的経験年数と共通語の必要性とには相関関係があるといえる。
方言話者たちは、共通語の必要性を感じると共に、一方で後世に方言を語り継ぎたいとも考えていた。自分の子供や孫には両言語を使い分ける成人になって欲しいと考える人が8割に達している。彼らの共通語の受入口は学校教育よりもテレビに因るところが大きく、学校教育には使い分ける指導を期待していることがわかった。教育関係者の意識について見てみると、小学校教員は初等教育の必要性から、また高等学校教員では共通語社会に送り出すための準備教育という面から共通語教育についての意識が高くなっていた。中学校教員では小・高の教員よりも共通語教育に対する意識は10%ほど低くなっていた。また、放送での方言の使われ方については、一時期よりも否定的な意見は減少したものの、それでもノンネ-ティブタレントが方言を使った場合には「いやな感じがする」との意見が4割を占める。送り手側であるマスコミ関係者も同様の回答傾向を示し、番組や紙面上での方言の扱いに対して(複数回答)「少し興味本位の所がある」(50%)や「方言の良さを十分に伝えていない」(50%)と答えるが、一方で「それで番組が盛りあがるならかまわない」との回答も高くなっている(31%)。慎重な取り扱いが望まれる。
今回の研究の成果は、論文という形だけでなく、テレビやラジオの特集番組、地元紙や全国紙を通じての提言を行ってきた。また、教育委員会作成の視聴覚教材にもその成果が活かされており、地域社会全体が方言主流社会におけることばの使い分けル-ルを考え始めるようになった。

報告書

(3件)
  • 1991 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 佐藤 和之: "方言主流社会の方言と標準語" 日本方言研究会 第50回記念号. 50. (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤 和之: "変容方言ー「なくしよう」は方言か" 国語論究3「文章研究の新視点」. 3. 261-281 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤 和之: "津軽のことば・東京のことばー津軽方言話者のことばと地域のイメ-ジー" 文経論叢 人文学科篇XI. 26巻3号. (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sato Kazuyuki: "A Common Language and a Dialect in a Dialectal Community" Journal of the Japan Society of Dialect. 50. (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Sato Kazuyuki: "Image in the Tsugaru Dialect Speakers : Tsugaru Dialect and Tokyo Dialect" Studies in The Humanities. 26-3. 169-193 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤 和之: "変容方言ー「なくしよう」は方言か" 国語論究3「文章研究の新視点」. 3. 261-281 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤 和之: "津軽のことば・東京のことばー津軽方言話者のことばと地域のイメ-ジー" 文経論叢 人文学科篇XI. 26巻3号. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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